シラバス情報

授業コード
51Q4P9
オムニバス
科目名
物理Ⅰ
科目名(英語)
Physics I
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
火曜4限、金曜4限
対象学科
基_機械,基_電電,基_電情,基_応用,基_環生,先_ロボ,先_情報,先_データ,建_建築_Aコース,建_建築_Lコース
コース
科目区分
共通教育科目
必選の別
選択科目
担当者
物理教員
教室
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
物理学は様々な科学分野の探求の基礎となる。この科目では、工学を学ぶための共通の基礎として持つべき物理学の素養を身につけることを目的とする。そのために、古典力学を対象として、基本的な力学概念を微積分やベクトルを使って表現する方法や、代表的な力学分野の問題の具体的な解法について、テキストとワークシートを用いて学修する。奇数回の授業では小テスト、最終回の授業では総合理解度チェックを実施する。小テスト後にはフィードバックが開示されるので、理解が不十分であった項目をよく復習し、最終回授業に臨むこと。
達成目標1
力学分野で必要な基礎事項(物理量、単位、速度、加速度、関数、グラフ、微積分、ベクトルなど)について説明することができ、微積分やベクトルを扱う基礎的な計算ができる。(10%)
達成目標2
「質点の運動」「相対運動」「円運動」「単振動」の基本について図や数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(15%)
達成目標3
「力と運動の法則」の基本について図や数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(30%)
達成目標4
「仕事とエネルギー」の基本について図や数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(10%)
達成目標5
「運動量」「角運動量」の基本について図や数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(15%)
達成目標6
「質点系の力学」の基本について図や数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(20%) 
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
物理学への道1:
・なぜ力学を学ぶのか
・近代物理学の成立
・物理量と単位
・物理量とグラフ
・微分と積分、および、速度と加速度

小テストにより今回の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第1章1.1-1.5を読み、学ぶべき内容を確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、ワークシートの指定の問題について自力で解けるまで繰り返し取り組むこと(1時間)。
第2回
物理学への道2:
・微分と積分、および、速度と加速度(続き)
・ベクトル
事前にテキスト第1章1.5、1.6を読み、位置・速度・加速度と微積分との関係、ベクトルの基本概念と簡単な計算について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、ワークシートの指定の問題について自力で解けるまで繰り返し取り組むこと(1時間)。
第3回
簡単な運動1:
・質点とは
・運動のベクトル表記
・平面運動における経路の式
・相対運動

小テストにより前回まで(主に第2回)の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第2章2.1を読み、質点の概念と質点の運動(運動のベクトル表記、経路の式、相対運動)について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、ワークシートの指定の問題について自力で解けるまで繰り返し取り組むこと(1時間)。
第4回
簡単な運動2:
・弧度法と極座標
・角速度・角加速度
・円周上の運動
・等速円運動
・単振動
事前にテキスト第2章2.2、2.3を読み、弧度法、極座標、角速度、角加速度、円周上の運動、等速円運動、単振動について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、ワークシートの指定の問題について自力で解けるまで繰り返し取り組むこと(1時間)。
第5回
力と運動1:
・運動の法則
・いろいろな力と運動の第2法則

小テストにより前回まで(主に第3回・4回)の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第3章3.1、3.2を読み、運動の法則、いろいろな力と運動の第2法則について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、ワークシートの指定の問題について自力で解けるまで繰り返し取り組むこと(1時間)。
第6回
力と運動2:
・運動方程式とその解き方
・運動方程式を解く①(力が一定で1方向の運動の場合)
事前にテキスト第3章3.3の3.3.1、3.3.2を読み、運動方程式についての一般的な考え方、および、力が一定で1方向の運動の場合の具体的な解法について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、ワークシートの指定の問題について自力で解けるまで繰り返し取り組むこと(1時間)。
第7回
力と運動3:
・運動方程式を解く②(力が一定で2方向の運動の場合)
・運動方程式を解く③(方向が一定で大きさと向きが変化する力の場合)

小テストにより前回まで(主に第5回・6回)の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第3章3.3の3.3.3、3.3.4を読み、力が一定で2方向の運動の場合、抵抗を伴う落下運動の運動方程式について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、ワークシートの指定の問題について自力で解けるまで繰り返し取り組むこと(1時間)。
第8回
力と運動4:
・振動運動と運動方程式
事前にテキスト第3章3.4を読み、復元力のみが作用する場合に起こる単振動や、復元力・抵抗力・振動する強制力などの組み合わせによって起こる運動について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、ワークシートの指定の問題について自力で解けるまで繰り返し取り組むこと(1時間)。
第9回
仕事とエネルギー1:
・仕事
・運動エネルギー
・保存力とポテンシャル・エネルギー

小テストにより前回まで(主に第7回・8回)の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第4章4.1、4.2を読み、仕事、運動エネルギー、保存力、ポテンシャル・エネルギーについて確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、ワークシートの指定の問題について自力で解けるまで繰り返し取り組むこと(1時間)。
第10回
仕事とエネルギー2:
・力学的エネルギー保存の法則

運動量と角運動量1:
・運動量と力積
・運動量保存の法則
事前にテキスト第4章4.3と第5章5.1を読み、力学的エネルギー保存の法則、運動量、力積、運動量保存の法則について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、ワークシートの指定の問題について自力で解けるまで繰り返し取り組むこと(1時間)。
第11回
運動量と角運動量2:
・力のモーメント
・角運動量
・角運動量と力のモーメントの関係

小テストにより前回まで(主に第9回・10回)の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第5章5.2を読み、力のモーメント、角運動量について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、ワークシートの指定の問題について自力で解けるまで繰り返し取り組むこと(1時間)。
第12回
質点系の運動1:
・質点系の並進運動
・質点系の回転
・剛体とそのつりあい
事前にテキスト第6章6.1-6.3を読み、質点系の概念、質点系の並進運動、質点系の重心、質点系の回転運動、剛体の概念とそのつりあいについて確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、ワークシートの指定の問題について自力で解けるまで繰り返し取り組むこと(1時間)。
第13回
質点系の運動2:
・偶力
・固定軸のある剛体の運動
・慣性モーメント

小テストにより前回まで(主に第11回・12回)の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第6章6.4-6.6を読み、偶力、固定軸のある剛体の運動、慣性モーメントと回転の運動方程式について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、ワークシートの指定の問題について自力で解けるまで繰り返し取り組むこと(1時間)。
第14回
質点系の運動3:
・回転の運動エネルギーと仕事
・剛体の平面運動

総合理解度チェックにより、全14回の授業で学んだ全ての内容の理解度を確認する。 
事前にテキスト第6章6.7、6.8を読み、回転の運動エネルギーと仕事、剛体の平面運動について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、ワークシートの指定の問題について自力で解けるまで繰り返し取り組むこと(1時間)。


課題等に対するフィードバック
小テストの実施後は各受講者に小テストの結果が通知されるので、その通知内容に従って必ず復習をすること。
評価方法と基準
奇数回の授業で実施する計7回の小テスト、および第14回の授業で実施する総合理解度チェックの結果を総合的に集計・評価し、100点満点中60点以上を合格とする。
テキスト
佐藤杉弥、服部邦彦、梅谷篤史、狩野みか、佐藤由佳、中村耀、『工学を学ぶための物理入門ー力学ー』 東京教学社(2025年、初版2刷)[ISBN: 978-4-8082-2083-9] 
参考図書
原康夫著『第3版 物理学入門』学術図書出版社(2022年、新装版 Web動画付)[ISBN: 978-4-7806-1041-3(「工学基礎物理」で使用するテキスト) 

日本工業大学物理研究室編『工学基礎実験』学術図書出版社(2024年)[ISBN: 978-4-7806-1220-2](必修科目「工学基礎実験」で使用するテキスト)
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
本科目は、全ての工学分野で必要とされる物理学的素養である古典力学を修得し、専門分野を学ぶ上での基礎力を身につけることを目標とした全学科共通の科目である。なお、本科目の修得が後続科目「物理Ⅱ」の履修条件となる。
履修登録前の準備
本科目の履修時期は、入学時プレースメントテスト、および、物理クォータ科目の修得状況で指定される。「工学基礎物理」を受講した学生に対しては、その単位を修得したことが本科目の履修条件となる。入学以前の学習や修得済みのクォータ科目で得た物理学および数学の知識を整理しておくこと。