シラバス情報

授業コード
51S2P2
オムニバス
科目名
物理Ⅰ
科目名(英語)
Physics I
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
金曜5限
対象学科
基_機械,基_電電,基_電情,基_応用,基_環生,先_ロボ,先_情報,先_データ,建_建築_Aコース,建_建築_Lコース
コース
科目区分
共通教育科目
必選の別
選択科目
担当者
物理教員、佐藤 杉弥
教室
3-226
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
物理学は様々な科学分野の探求の基礎となる。この科目では、工学を学ぶための共通の基礎として持つべき物理学の素養を身につけることを目的とする。そのために、基本的な力学概念を微積分やベクトルを使って表現する方法や、代表的な力学分野の問題の具体的な解法について、テキストとワークシートおよび演習プリントを用いて学修する。第1回以外の各授業では、その前の授業内容の理解度をチェックするための小テストを実施する。小テスト後には添削済みの答案用紙が返却されるので、理解が不十分であった項目をよく復習し、期末試験に臨むこと。
達成目標1
力学分野で必要な基礎事項(物理量、単位、速度、加速度、関数、グラフ、微積分、ベクトルなど)について説明することができ、微積分やベクトルを扱う基礎的な計算ができる。(10%)
達成目標2
「質点の運動」「相対運動」「円運動」「単振動」の基本について図や数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(15%)
達成目標3
「力と運動の法則」の基本について図や数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(30%)
達成目標4
「仕事とエネルギー」の基本について図や数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(10%)
達成目標5
「運動量」「角運動量」の基本について図や数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(15%)
達成目標6
「質点系の力学」の基本について図や数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(20%) 
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
基礎編1:
・なぜ力学を学ぶのか
・近代物理学の成立
・物理量と単位、関数とグラフ
・速度と加速度、および微分と積分
事前にテキスト第1章1.1-1.6を読み、学ぶべき内容を確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、テキストの例題やワークシートの問題が理解できるようになったか確認し,授業中に配布されたプリントに取り組む事(1時間)。
第2回
基礎編2:
・速度と加速度、および微分と積分(続き)
・ベクトル

小テストにより前回の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第1章1.5、1.7、1.8を読み、変位・速度・加速度と微積分との関係、ベクトルの基本概念と簡単な計算について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、テキストの例題やワークシートの問題が理解できるようになったか確認し,授業中に配布されたプリントに取り組む事(1時間)。
第3回
簡単な運動1:
・質点の概念と質点の運動の表し方
・運動のベクトル表示
・相対運動

小テストにより前回の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第2章2.1、2.4を読み、質点の概念と質点の運動の数学的表現と図的表現、相対運動について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、テキストの例題やワークシートの問題が理解できるようになったか確認し,授業中に配布されたプリントに取り組む事(1時間)。
第4回
簡単な運動2:
・円運動
・単振動

小テストにより前回の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第2章2.2、2.3を読み、弧度法、角速度、角加速度、円周上の運動、単振動について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、テキストの例題やワークシートの問題が理解できるようになったか確認し,授業中に配布されたプリントに取り組む事(1時間)。
第5回
力と運動1:
・運動の法則
・いろいろな力

小テストにより前回の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第3章3.1、3.2を読み、運動の法則、いろいろな力について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、テキストの例題やワークシートの問題が理解できるようになったか確認し,授業中に配布されたプリントに取り組む事(1時間)。 
第6回
力と運動2:
・運動方程式
・運動方程式を解く①(力が一定の直線運動の場合)

小テストにより前回の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第3章3.3、3.4の例題3.13までを読み、運動方程式についての考え方、一直線上かつ力が一定の場合の運動方程式の解法について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、テキストの例題やワークシートの問題が理解できるようになったか確認し,授業中に配布されたプリントに取り組む事(1時間)。 
第7回
力と運動3:
・運動方程式を解く①(力が一定の平面運動の場合)
・運動方程式を解く②(力が位置や速度に依る場合〜抵抗力〜)

小テストにより前回の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第3章3.4の例題3.15と3.5の例題3.17を読み、力が一定の場合の平面運動、抵抗を伴う落下運動の運動方程式について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、テキストの例題やワークシートの問題が理解できるようになったか確認し,授業中に配布されたプリントに取り組む事(1時間)。 
第8回
力と運動4:
・運動方程式を解く②(力が位置や速度に依る場合〜復元力、抵抗力、周期的な外力などの力の組み合わせ〜)

小テストにより前回の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第3章3.5の例題3.18から例題3.22までを読み、復元力のみが作用する場合に起こる単振動や、復元力・抵抗力・周期的な外力などの組み合わせによって起こる運動について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、テキストの例題やワークシートの問題が理解できるようになったか確認し,授業中に配布されたプリントに取り組む事(1時間)。 
第9回
仕事とエネルギー1:
・仕事
・運動エネルギー
・保存力とポテンシャル・エネルギー

小テストにより前回の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第4章4.1-4.3を読み、仕事、運動エネルギー、保存力、ポテンシャル・エネルギーについて確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、テキストの例題やワークシートの問題が理解できるようになったか確認し,授業中に配布されたプリントに取り組む事(1時間)。 
第10回
仕事とエネルギー2:
・力学的エネルギー保存の法則

運動量と角運動量1:
・運動量
・運動量保存の法則

小テストにより前回の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第4章4.4と第5章5.1、5.2を読み、力学的エネルギー保存の法則、運動量、力積、運動量保存の法則について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、テキストの例題やワークシートの問題が理解できるようになったか確認し,授業中に配布されたプリントに取り組む事(1時間)。  
第11回
運動量と角運動量2:
・力のモーメント
・角運動量

小テストにより前回の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第5章5.3、5.4を読み、力のモーメント、角運動量について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、テキストの例題やワークシートの問題が理解できるようになったか確認し,授業中に配布されたプリントに取り組む事(1時間)。   
第12回
質点系の運動1:
・質点系の並進運動、重心
・質点系の回転
・剛体とその釣り合い

小テストにより前回の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第6章6.1-6.3を読み、質点系の概念、質点系の並進運動、質点系の重心、質点系の回転運動、剛体の概念とその釣り合いについて確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、テキストの例題やワークシートの問題が理解できるようになったか確認し,授業中に配布されたプリントに取り組む事(1時間)。  
第13回
質点系の運動2:
・偶力
・固定軸のある剛体の運動
・慣性モーメント

小テストにより前回の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第6章6.4-6.6を読み、偶力、固定軸のある剛体の運動、慣性モーメントと回転の運動方程式について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、テキストの例題やワークシートの問題が理解できるようになったか確認し,授業中に配布されたプリントに取り組む事(1時間)。
第14回
質点系の運動3:
・回転の運動エネルギーと仕事
・剛体の平面運動

授業内容全体の振り返り

小テストにより前回の内容の理解度をチェックする。
事前にテキスト第6章6.7、6.8を読み、回転の運動エネルギーと仕事、剛体の平面運動について確認し、ワークシートの「ポイント」の穴埋めに取り組むこと(2時間)。授業後は、テキストの例題やワークシートの問題が理解できるようになったか確認し,授業中に配布されたプリントに取り組む事。また,期末試験に向けて,授業で扱った内容を振り返っておく事(2時間)。


課題等に対するフィードバック
小テスト実施後は各受講者に添削済みの答案用紙を返却するので、その内容に従って必ず復習をすること。
評価方法と基準
各回の授業で実施する課題と小テスト、および期末試験の結果を総合的に集計・評価し、100点満点中60点以上を合格とする。
テキスト
佐藤杉弥、服部邦彦、梅谷篤史、狩野みか、佐藤由佳、中村耀、『工学を学ぶための物理入門ー力学ー』東京教学社(2024年)[ISBN: 978-4-8082-2083-9] 
(クォータ科目「物理Ⅰ」で使用するテキスト。入学時に購入したものでよい。) 
参考図書
原康夫著『物理学入門』学術図書出版社(2022年、第3版Web動画付)[ISBN: 978-4-7806-1041-3(「工学基礎物理」で使用するテキスト。入学時に購入したものでよい。) 

日本工業大学物理研究室編『工学基礎実験』学術図書出版社(2024年)[ISBN: 978-4-7806-1220-2](必修科目「工学基礎実験」で使用するテキスト。入学時に購入したものでよい。)
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
本科目は、全ての工学分野で必要とされる物理学的素養である古典力学を修得し、専門分野を学ぶ上での基礎力を身につけることを目標とした、全学科共通の科目である。なお、本科目の修得が後続科目「物理Ⅱ」の履修条件となる。
履修登録前の準備
「工学基礎物理」を受講した学生に対しては、その単位を修得したことが本科目の履修条件となる。履修済みのクォータ科目で得た物理学および数学の知識を整理しておくこと。