|
教員名 : 髙根沢 真
|
授業コード
520065
オムニバス
科目名
電気計測
科目名(英語)
Electrical Measurements
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
月曜2限
対象学科
基_電電,基_電情
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
髙根沢 真
教室
3-225
実務家教員担当授業
担当教員の高根沢は、電機メーカーでの発電機器製造と絶縁システムに関する実務経験を活かした実践的な内容を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
電気電子通信分野の技術者として必要な電気計測に関する基礎的な知識を修得する。測定における単位系や記述のルール、電気や磁気に関する基礎的な理論と測定法、およびデータの統計処理法を修得する。実際に利用されている計測機器の原理、構造、機能などを学び、計測機器の取扱い方法を身につけることを目的とする。学生が計測の基礎理論を理解して、計測器の原理と特徴を判断して的確な計測器を利用できるようになる。
達成目標1
電気電子通信に関する計測に使われる用語や測定方法を分類して説明できる。【20%】
達成目標2
誤差の概念、正規分布の概念と標準偏差の意味を正しく理解して、測定データを評価できる。【20%】
達成目標3
理工学分野で広く使用されている国際単位系(SI単位)を正しく使用できる。【20%】
達成目標4
電圧、電流、電力、抵抗、周波数などを測定するために最適な計測機器を選択することができる。【20%】
達成目標5
アナログ、およびデジタル測定器の原理と構成を理解し、正しく使用できる。【20%】
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
測定と計測、測定法の分類
計測の基礎に関して、直接測定と間接測定、および偏位法と零位法とその具体例を調べ、ノートに整理しておくこと。(2時間)
第2回
測定における誤差〜系統誤差と偶然誤差
計測において生じる誤差に関して、誤差の種類とその定義について調べ、ノートに整理しておくこと。(2時間)
第3回
測定値の統計処理
測定誤差の統計処理と間接測定における誤差について調べ、ノートに整理しておくこと。測定値から誤差と標準偏差の計算ができるように確認しておくこと。(2時間)
第4回
単位系とSI単位
さまざまな単位について調べ、特に国際単位系(SI単位系)における基本単位、補助単位、組立単位について詳しく調べて、ノートに整理すること。(2時間)
第5回
直流電圧・直流電流の計測
アナログ指示計器について調べる。アナログ指示計器を分類して、その動作原理、測定量や特徴を調べて、ノートに整理しておくこと。(2時間)
第6回
電子電圧計〜オペアンプの活用
直流回路における電流の測定、電圧・電位差の測定について調べ、ノートに整理しておくこと。電圧計の倍率器と電流計の分流器の抵抗値を計算できるように確認しておくこと。(2時間)
第7回
抵抗の計測、直流ブリッジ
抵抗計(テスタ)、直流ブリッジ回路など、抵抗測定の原理と方法を分類・整理して、ノートにまとめておくこと。(2時間)
第8回
演習
第1回〜第7回講義の内容を整理し確認しておくこと。演習課題として出題された内容を復習し、不足していた知識があれば補っておくこと。(3時間)
第9回
交流電圧・交流電流の計測
交流電圧や交流電流を測定する各種の方法を調べる。整流形計器を理解しておくこと。交流波形の平均値、実効値、および波形率などを定義式から求められるように確認しておくこと。(2時間)
第10回
インピーダンスの計測、交流ブリッジ
インピーダンスの定義とその単位について知っておくこと。インピーダンスとその計測法に関して、そこで用いる各種の回路や、交流ブリッジについて、調べておくこと。受動素子(抵抗、コイル、コンデンサ)の等価回路についても調べてみること。(3時間)
第11回
波形の計測(1)〜周波数の測定
周波数を測定する各種の方法を調べておくこと。周波数や位相差を測定する方法について、その原理や計測法について調べること。(2時間)
第12回
波形の計測(2)〜記録計、オシロスコープ
波形を計測する各種の方法について、調べておくこと。波形計測に用いるアナログオシロスコープの原理と基本構成を説明できるように、ノート等に整理して確認しておくこと。(2時間)
第13回
ディジタル計測(1)〜量子化、D/A変換、A/D変換
ディジタル回路の基礎をふまえた上で、アナログ電圧をディジタル情報に変換するA/D変換の方法と、ディジタル情報をアナログ電圧に変換するD/A変換の回路を、理解すること。(2時間)
第14回
ディジタル計測(2)〜標本化、ディジタルオシロスコープ
アナログ信号波形をディジタル情報に変換する際に、値の離散化である量子化と、時間の離散化である標本化があることを理解しておくこと。標本化の方法や、ディジタルオシロスコープの構成についても理解すること。(2時間)
課題等に対するフィードバック
提出された演習や課題等で理解度が低いと認められるものについては、授業内で解説の時間を設ける。
評価方法と基準
期末試験60%と演習等40%にて評価する。演習等には、授業中の課題提出を含める場合もある。
期末試験および演習等を総合した評価点(100点満点)に対し、60点以上の場合に単位を与える。 テキスト
阿部 武雄、村山 実 著『電気・電子計測(第4版)』森北出版、2019年【ISBN:978-4627705449】
参考図書
岩崎 俊著『電磁気計測』電子情報通信学会編、コロナ社、【ISBN:978-4339018288】
佐藤一郎著『図解電気計測』、日本理工出版会、【ISBN:978-4890192182】 大浦 宣徳・関根 松夫 共著『大学課程基礎コース 電気・電子計測』、オーム社、【ISBN:978-4274216213】 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
2年春学期から始まる電気電子通信工学実験Ⅰ〜Ⅳにおいて、実験データの取得、整理や計測器の取扱いを事前に学ぶための基礎科目である。また、電気主任技術者の資格認定科目に該当する。
履修登録前の準備
春学期の「電気情報工学の基礎」(旧カリキュラムでは「電気電子通信工学の基礎I」)を履修していることが望ましい。
|