シラバス情報

授業コード
520091
オムニバス
科目名
環境計画
科目名(英語)
Environmental Planning
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
月曜2限
対象学科
建_建築_Aコース
コース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
伊藤 大輔
教室
5-203
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
エネルギーを消費する機械設備に頼らなくとも快適に生活できる環境共生住宅を設計するために、日本の気候特性と地域特性を理解し、敷地の特性を読み、自然資源を活かした住宅を計画するための建築的工夫の基礎知識を身に付ける。また、都市環境問題やエネルギーなど視点から都市域の環境設計のあり方を解説し、自然と調和したサステナブルな建築・都市づくりを進めてゆくために必要な基礎知識を修得する。 
達成目標1
・日本の気候特性を理解し、それに適応してきた伝統住宅の特徴と工夫について説明できる。【15%】
達成目標2
・太陽の動きを理解し、季節ごとに自然光と日射を適切に取り入れる設計ができる。【20%】
達成目標3
・自然風と温度差による空気の動きを理解し、風通しの良い住宅が設計できる。【30%】
達成目標4
・体感指標の意味を理解し、断熱などの建物性能の向上により、我慢ではない省エネが可能となることを説明できる。【15%】
達成目標5
・ヒートアイランド現象をはじめとする都市の環境問題について、その原因や仕組みを説明でき、それに基づいて対策手法の効果も説明できる。【10%】
達成目標6
・水辺や緑地のもつ温熱環境緩和効果を理解し、屋上緑化など具体的手法のメリットと問題点について指摘できる。【10%】
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
毎回の講義で、講義から学んだこと、考えたことなどをまとめて、提出させている。
また、講義の内容に関連する事項についてのレポートを課している。

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
建築学における「環境工学分野」の位置づけ 
自分の住んでいる家や地域の、住み心地に関して、不満に感じている点、気に入っている点をリストアップする。(2時間) 
第2回
地球温暖化(気候変動)とエネルギー消費
地球温暖化現象を正しく理解し、建築分野での対策を調べる。(2時間)  
第3回
ヒートアイランド現象の原因と対策 
ヒートアイランド現象を正しく理解し、自分の住んでいる街の暑さの現状と問題点の有無について調べる。(2時間)  
第4回
住宅・都市のエネルギー
自宅の1年間のエネルギー消費量(電気・ガスなど)をチェックし、標準家庭と比較してみる。(2時間) 
第5回
日本の気候と住宅の性能
自宅がある地域等の環境特性を調査し、敷地の持つ長所と短所を分析する(2時間) 
第6回
住宅の断熱性能
日本の気候と住宅の断熱性能について調査する(2時間) 
第7回
住宅の気密
シックハウス対策として、現在取られている対策、規制(建材、換気量など)について調査する。(2時間) 
第8回
住宅の換気・通風
自宅の換気扇の場所と窓の大きさや位置、方位を調べ、換気・通風について整理する。(2時間) 
第9回
太陽位置と日射量
日の出から日没までの時間や学内にある日時計等を観察し太陽位置を調べる。(2時間)
第10回
開口部の断熱性能と日射遮蔽性能 
身の回りの建物の日射遮蔽装置等を観察し、太陽位置との関係を考察する。(2時間) 
第11回
建築と光
身の回りの照明について調査し、照明手法について整理する。(2時間) 
第12回
昼光利用
自宅の窓について調査し、季節や天候、時刻ごとにどの様に昼光が室内に入射するかを考察する。(2時間) 
第13回
環境と健康
サーカディアンリズムと光の関係を調べる。(2時間) 
第14回
住宅のパッシブデザイン 
住宅に用いられるパッシブデザインの手法について調査し、これまでに学んだ内容を踏まえて整理する。(2時間)


課題等に対するフィードバック
毎回実施する小レポートに対して解説を行う。
評価方法と基準
毎回の小レポート【30%】+ レポート【20%】+ 期末試験【50%】 
上記の比率で採点した合計が60点以上(100点満点)で合格とする。
テキスト
特に指定しない 
参考図書
倉渕隆 初学者の建築講座『建築環境工学(第三版)』 市ヶ谷出版社 2016年 【ISBN-13: 9784870710245】 
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
1年次の専門科目であり初年次教育の観点から、講義の最後に小レポートを課し、文章能力のトレーニングも意図している。また、自学自習の習慣づけを目指し、レポートの提出を条件としている。 敷地の自然環境を読み解きながら、住宅のパッシブデザインを考える上での基礎を学び、やや大規模な設計課題に取り組む前に、都市スケールでの環境配慮事項の背景、具体的な対策手法を身に付けるための科目。
履修登録前の準備
1年春学期の「学科探求セミナー」の環境分野の講義内容を復習して臨むこと。講義中に紹介した内容については、積極的に自分で調べたりすること。