シラバス情報

授業コード
520095
オムニバス
科目名
建築設計Ⅰ
科目名(英語)
Architectural DesignⅠ
配当学年
1年
単位数
3単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
水曜2限、水曜3限、水曜4限、水曜5限
対象学科
建_建築_Aコース,建_建築_Lコース
コース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
吉村 英孝、野口 憲治、佐々木 誠、平林 政道、安野 彰、倉林 貴彦、工藤 良子、三家 大地、小林 佐絵子、石村 大輔、富永 大毅、古賀 繭子、樋口 諒
教室
5-203
実務家教員担当授業
担当教員の吉村、平林、塚越、倉林、工藤、三家、小林、石村、富永は、意匠・計画分野における建築設計・施工の実務経験を有している。その経験を活かし、建築設計に関して実践的なテーマや実例を授業で扱い、演習課題のエスキス、助言を行なっている。  
授業の目的と進め方
住宅は、比較的小規模ながら、さまざまな使用の場面をもつ重要な建築種類である。この授業では、敷地や周辺環境、使用等の条件をもとに、ユニークな空間性を備えた住宅を設計するための知識・技法を身に付ける。具体的には、実際に宮代町の住民になったつもりで、まちの人々と交流を深める場所や、外部空間を積極的に利用した食事場所を持つ住宅「まちのいえ」を設計する。 
達成目標1
・3次元的なイメージを建築として空間化できる。【20%】
達成目標2
・敷地及びその周辺環境を理解し、必要な情報を設計する建物に反映できる。【20%】
達成目標3
・建物を使用する人びとの要望を理解し、それらを満たす平面を計画できる。【20%】
達成目標4
・平面図、立面図、断面図、軸組図、矩計図等、設計の諸段階において必要となる図面の役割を理解し、作図できる。【10%】
達成目標5
・敷地模型、ヴォリューム模型、軸組模型等、設計の諸段階において必要となる模型の役割を理解し、製作できる。【10%】
達成目標6
・プレゼンテーション図面の意図を理解し、作図できる。【10%】
達成目標7
・設計のコンセプトや空間化のための方法を明快に説明できる。【10%】

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
各自が設定した住み手の生活を達成すべき目標として、そこに至るまでに生じる様々な建築的障害を、課題として設定し、その解決に取り組む。

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
設計課題の説明、「敷地を読む」 
授業までに共通課題「座席カード」を作成しておく。敷地の候補地を訪ね、状況を把握して整理する。
予習時間・復習時間の目安として合計1時間以上とする。
第2回
「ストーリーの設定+平面図」エスキース
それぞれの候補地の特性を整理し、設計可能な建物の空間や使い方を想定する。
予習時間・復習時間の目安として合計1時間以上とする。
第3回
「ストーリーの設定+平面図」 
想定する建物の空間やその場所を使用しているイメージをスケッチすると共に、その内容を言語化する。
予習時間・復習時間の目安として合計1時間以上とする。
第4回
「配置図・平面図・立面図・断面図」エスキース
春学期に学んだ建築の製図法や単位空間のスケールを復習しておく。
予習時間・復習時間の目安として合計1時間以上とする。
第5回
「配置図・平面図・立面図・断面図」 
テキストや建築誌、建築作品集等を参考にしつつ、想定する建物の空間を正確に理解し、図面化を進める。
予習時間・復習時間の目安として合計1時間以上とする。 
第6回
「模型」① 
テキストや建築誌、建築作品集等から参考となる建築模型を探し、製作方法や材料を検討する。
予習時間・復習時間の目安として合計1時間以上とする。 
第7回
「模型」②
模型の製作を進めつつ、敷地と建物の整合性を確認し、不具合がある場合は設計変更も検討する。
予習時間・復習時間の目安として合計1時間以上とする。 
第8回
「軸組図・伏図」①
設計した建物に合わせて柱や梁等の部材の寸法を決定し、それらの組み合わせ方を検討する。
予習時間・復習時間の目安として合計1時間以上とする。
第9回
「軸組図・伏図」② 
想定する部材に沿って図面化を進める。構造上の合理性に合わせて原設計を変更することも検討する。
予習時間・復習時間の目安として合計1時間以上とする。
第10回
「軸組模型」①
軸組図・伏図をもとに、柱や梁等の部材の役割・寸法を再確認し、軸組模型製作の手順・方法を検討する。
予習時間・復習時間の目安として合計1時間以上とする。
第11回
「軸組模型」②
必要となる材料を選択し、組み合わせることで、正確かつ丁寧に模型を製作する。
予習時間・復習時間の目安として合計1時間以上とする。
第12回
「プレゼンテーション」①
設計の特徴に応じた図面表現を構想し、それに応じたレイアウトを検討する。
予習時間・復習時間の目安として合計1時間以上とする。
第13回
「プレゼンテーション」②
模型写真、パース、アイソメ図等、プレゼンテーション上必要となる図版を作成する。
予習時間・復習時間の目安として合計1時間以上とする。
第14回
「プレゼンテーション」③
合同講評会
図面をまとめ、設計のコンセプト、空間構成上の特徴、図面表現上の特徴を整理し、明確に伝えられるようにする。
予習時間・復習時間の目安として合計1時間以上とする。


課題等に対するフィードバック
各回の授業で、示された成果物に対する見解を伝え、アドバイスを行う。
評価方法と基準
全ての課題の提出が必要。提出された課題の全ての総合得点を求め、60点以上を合格とする。
テキスト
『木造の詳細Ⅰ 構造編』彰国社(2008)【ISBN:978-4395111190】
日本建築学会編『コンパクト建築設計資料集成』丸善(2005)【ISBN:978-4621075098】 
参考図書
『木造の詳細 1 構造編』彰国社(2008)【ISBN:978-4-395-11119-0】
武者英二ほか『建築デザインの製図法から簡単な設計まで』彰国社(1982)【ISBN:978-4395200016】
日本建築学会編『コンパクト建築設計資料集成[住居]』丸善(2006)【ISBN:978-4621076880】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
3年次秋学期まで続く設計製図系科目の基礎と位置付けられる。建築設計においては、敷地、使用用途、それらを満たす空間的な構想のもと、図面作成、模型製作等の技術が必要となる。この授業では、「住宅」の設計をとおして、こうした建築設計に必要となる知識や技術の基礎を修得する。なお本科目は、同時期に開講される「建築計画I」および「建築のしくみ」の授業内容と関連する内容が多く含まれるので、併せて履修すること。
履修登録前の準備
優れた建築を設計するきっかけは、「好きな建築を見つける」ことにある。授業に先立ち、建築誌、建築家の作品集、街の建物等から好きな住宅を見つけ、なぜそれが好きか、面白いと感じるのかを説明できるようにしておくこと。