シラバス情報

授業コード
520210
オムニバス
科目名
流体力学
科目名(英語)
Fluid Mechanics
配当学年
2年
単位数
2単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
水曜4限
対象学科
基_機械
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
桑原 拓也
教室
5-104
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
「流体力学」は4力の1つであり機械工学の主要科目である。自動車や航空機はもちろん、エネルギー・環境分野でも広く応用されている。例えばエネルギー変換機器や室内の省エネ設計、大気環境での汚染物質拡散など身のまわりのあらゆるところで「流体力学」は応用されている。流体と何かを理解し、一次元流れにおける流体の運動方程式とエネルギー方程式を学び、実用的に活用する能力を身に付ける。
達成目標1
流体ならびに連続体の性質を理解定義を説明できる 【15%】
達成目標2
流れ分類や連続体の記述などの基本事項を理解し説明できる 【15%】
達成目標3
一次元流れの質量保存則を理解し応用できる 【15%】
達成目標4
一次元流れの流体の運動とエネルギーを理解し応用できる 【15%】
達成目標5
運動法則を理解し流体機械に応用し各種計算を行うことができる 【15%】
達成目標6
相似則を理解し無次元数を用いることができる 【15%】
達成目標7
各種流体計測の原理を理解し利用できる 【10%】

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
流体力学とは
予習では、流体力学が利用されている具体例をリストアップして、その内容を説明できるようにしておくこと(1時間)。復習では、流体力学を学ぶ目的を理解し明確にすること(1時間)。
第2回
流れの分類
予習では、粘性の法則や流体の分類を理解しておくこと(1時間)。復習では、定常や非定常などの用語の理解と流れの分類を説明できるようにすること(1時間)。
第3回
流れの記述法、流れの表現法
予習では、合成関数の微分や偏微分の計算方法を理解しておくこと(1時間)。復習では、流れの記述法、流れの表現法を説明できるようにすること(1時間)。
第4回
一次元流れの質量保存則:連続の式
予習では、連続体の時間微分の計算方法を理解しておくこと(1時間)。復習では、一次元流れの連続の式を導出できるようにすること(1時間)。
第5回
一次元流れの運動量保存則:オイラー方程式
予習では、ニュートンの運動法則と運動方程式を理解しておくこと(1時間)。復習では、一次元流れのオイラー方程式を導出できるようにすること(1時間)。
第6回
一次元流れのエネルギー保存則:ベルヌーイの定理
予習では、質点の運動方程式を積分して運動エネルギーを導出できるようにしておくこと(1時間)。復習では、ベルヌーイの式を導出できるようにすること(1時間)。
第7回
ベルヌーイの定理の応用
予習では、一次元流れの連続の式とベルヌーイの式を説明できるようにしておくこと(1時間)。復習では、ピトー管などのベルヌーイの定理の応用計算をできるようにすること(1時間)。
第8回
運動量の法則の応用:曲がり管に作用する力、噴流
予習では、運動量と運動法則、流量の定義を理解しておくこと(1時間)。復習では、曲がり管に作用する力、噴流の応用計算をできるようにすること(1時間)。
第9回
流体機械への応用:水車と風車
予習では、水車と風車を調べておくこと(1時間)。復習では、風車の理論効率を計算できるようにすること(1時間)。
第10回
次元解析と相似則
予習では、様々な物理量の単位とその換算について調べておくこと(1時間)。復習では、次元解析と相似則理解し、いくつかの無次元数について調べること(1時間)。
第11回
層流と乱流、円柱まわりの流れ
予習では、様々な物体のまわりの流れについて調べておくこと(1時間)。復習では、レイノルズの増加に伴う円柱周りの流れ、カルマン渦列、ストローハル数について理解し説明できるようにすること(1時間)。
第12回
境界層の概念、助走区間の流れ
予習では、完全流体と粘性流体、一次元流れのオイラー方程式について理解しておくこと(1時間)。復習では、境界層について理解し説明できるようにすること(1時間)。
第13回
管路の圧力損失、摩擦損失
予習では、様々な配管とその用途について調べておくこと(1時間)。復習では、管路の圧力損失や摩擦損失の諸計算を行えるようにすること(1時間)。
第14回
流れの可視化と計測
予習では、流速や流量の計測方法について調べておくこと(1時間)。復習では、流れの可視化方法や流速や流量の計測原理について説明できるようにすること(1時間)。


課題等に対するフィードバック
演習問題については授業内で解説し、フィードバックする。
評価方法と基準
成績評価は期末試験と課題で行う。期末試験(満点70点)と課題(満点30点)で60点以上の場合に合格とする。
テキスト
山田 英巳、濱川 洋充、田坂 裕司 『流れ学 流体力学と流体機械の基礎』 森北出版(2016) [ISBN-13: 978-4-627-67531-5]
参考図書
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
機械工学の主要科目(4力)の流体力学である。物理の応用であるが、場の考え方が初めて導入される科目である。そのため、内容的には少し高度になり数学的知識も要求される。内容としては主に定常な一次元流れとその応用を学ぶ。比較的計算の取り扱いが簡単で実工学の現場でも用いられるため、方程式や計測原理、流れ損失を理解し活用できるようにすることを目標とする。
履修登録前の準備
「熱と流体の力学」の後継科目であるため、「熱と流体の力学」を履修しておくこと。微分積分の知識も必要不可欠で、単なる計算だけでなく、偏微分も含む微分の意味や積分の意味や組立て方なども理解し、現象を積分型に直せるよう大学初年度の数学も復習しておくこと。