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教員名 : 田中 実
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授業コード
520222
オムニバス
科目名
構造力学・演習Ⅱ
科目名(英語)
Practical Structural Mechanics Ⅱ
配当学年
2年
単位数
3単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
火曜3限、火曜4限
対象学科
建_建築_Aコース
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
田中 実
教室
5-402
実務家教員担当授業
担当教員の田中は、建設関係行政の実務経験がある。その経験を活かし、実践的なテーマや実例を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
建築物に生じる応力と変形を理解し、構造力学の基本となる知識を習得する。部材断面の力学的性質、および断面形状による応力と変形の関係について習得する。さらに、「構造力学・演習Ⅲ」で習得する不静定構造物の解法の基となる基本的知識を習得する。
達成目標1
力の流れを理解し、身近な物理現象を力学的に説明できる。【10%】
達成目標2
応力とひずみを理解し、応力とひずみの関係を説明できる。【20%】
達成目標3
部材断面の性質を理解し、断面1次モーメントや2次モーメントを説明できる。【20%】
達成目標4
部材断面に発生する各種応力を理解し、部材の変形と発生応力との関係を説明できる。【20%】
達成目標5
部材の座屈現象を理解し、座屈荷重や座屈応力度を計算できる。【20%】
達成目標6
部材の曲げ変形と応力の関係を弾性曲線式を使って説明できる。【10%】
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
○
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
応力度と歪度(1)応力度の種類と関係
さまざまな材料の許容応力度や弾性係数を各自調べ、応力度と変形の関係を理解すること。
第2回
応力度と歪度(2)歪度の種類と弾性係数
フックの法則やポアソン比について、各自調べ、予習しておくこと。
第3回
部材断面の性質(1)断面1次モーメントと図心
図心の求め方などを各自、予習しておくこと。
第4回
部材断面の性質(2)断面2次モーメント、断面係数
第3回目の断面1次モーメントの求め方を復習すると共に、資料を使って形鋼の2次モーメントを調べること。
第5回
せん断応力と曲げモーメント 積分による方法
せん断力や曲げモーメントの求め方を復習すると共に、基礎的な積分方法を復習しておくこと。
第6回
部材断面の応力度(1)曲げ応力度
平面保持の仮定を復習し、微小区間における曲げ変形と応力との関係を理解すること。
第7回
部材断面の応力度(2)せん断応力度
せん断力図の書き方を復習しておくこと。
第8回
部材断面の応力度(3)主応力度とモールの応力円
モールの円応力について予習し、任意方向の応力度と主応力度との関係を調べておくこと。
第9回
座屈荷重の計算
支点条件や断面2次モーメントの求め方を復習しておくこと。
第10回
静定梁の変形(1)弾性曲線法による方法
−片持ち梁について− 微分方程式の解法を復習しておくこと。
第11回
静定梁の変形(2)弾性曲線法による方法
−単純梁について− 片持ち梁の変形について復習すると共に、微分方程式の解法について復習しておくこと。
第12回
静定梁の変形(3)弾性曲線法による方法
−分布荷重が作用した場合について− 分布荷重が作用した場合の反力やモーメント図の計算方法を復習しておくこと。
第13回
静定梁の変形(4)モールの定理による方法
−片持ち梁について− 片持ち梁の基本的なモーメント図やせん断力図の書き方等を復習しておくこと。
第14回
静定梁の変形(5)モールの定理による方法
−単純梁について− 単純梁の基本的なモーメント図やせん断力図の書き方等を復習しておくこと。
課題等に対するフィードバック
演習授業内に採点を行う。授業内に終了しなかった受講生に対しても提出課題を採点し、次回の授業始まりに採点済の課題を返却する。
評価方法と基準
毎回の演習課題(30%)+ 期末試験(70%)
上記成績の評価が60点以上の者を合格とする。 テキスト
適宜資料を配布する。
参考図書
村上雅英『静定構造力学』学芸出版社(2014)【ISBN978-4-7615-3215-4】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
建築物における応力とひずみの関係を理解することは建築を学ぶ上で非常に重要なことであり、建築物の設計を行う上で基本となる力学的知識と計算手法を身に付ける科目である。なお、「構造力学・演習Ⅲ」、「構造力学・演習Ⅳ」の履修には、本科目の単位取得が条件である。
履修登録前の準備
力の3要素や力の釣合い、反力、せん断力、モーメントなどの基本的な用語とその意味はしっかり理解しておくこと。また、微分積分に関する最低限度の知識を勉強しておくこと。
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