シラバス情報

授業コード
520364
オムニバス
科目名
システム解析
科目名(英語)
Introduction to linear systems analysis
配当学年
カリキュラムにより異なります。
単位数
2単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
木曜2限
対象学科
基_電電,基_電情
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
進藤 卓也
教室
2-375
実務家教員担当授業
担当教員の進藤は、防災機器メーカーにおいて、電子回路設計とマイコン制御に関する実務経験がある。その経験を通して、電気電子工学に必要な基礎力の育成を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
エネルギーと情報通信の専門技術を深く学ぶために必要となる共通基盤として、信号とダイナミカルシステムの理論を学ぶ。現実システムの多くは線形時不変システムとして定式化されており、フーリエ変換やラプラス変換を用いてこれを設計解析する手法を修得する。更に伝達関数や離散時間によるシステム挙動の記述についても学ぶ。 
達成目標1
信号とダイナミックシステムの数学的表現について説明できる。【25%】
達成目標2
時間領域と周波数領域における設計解析の意味が分かる。【25%】
達成目標3
フーリエ変換とラプラス変換を用いて電気回路や機械システムの動特性を解析できる。【25%】
達成目標4
離散時間システムの理論を使い、ディジタル信号処理による周波数分析ができる。【25%】
達成目標5
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
線形システム入門
予習:①楽器の音や人の声について、大きさ、音の高さ、音色(声音)が違う理由を調べる。②身の回りにはどんな信号(情報を持った電気信号)があるか調べる。(2時間)
復習:配布資料の内容を自分の言葉で要点にまとめる。(3時間) 
第2回
数学の復習
予習:三角関数、指数関数、対数関数、複素数について復習する。(2時間)
復習:①配布資料の内容を自分の言葉で要点にまとめる。②例題(1)から(3)を自分で解く。(3時間) 
第3回
信号とその表現 
予習:テキスト3-17ページを読む。必要に応じて三角関数と複素指数関数について復習する。(2時間)
復習:①配布資料の内容を自分の言葉で要点にまとめる。②例題1.1、1.2を自分で解く。(3時間) 
第4回
ダイナミカルシステム 
予習:テキスト18-27ページを読む。力学(並進運動、回転運動)と電気回路の微分方程式を調べる。(2時間)
復習:①配布資料の内容を自分の言葉で要点にまとめる。②バネマスダンパ系とRLC回路のアナロジーについて考察する。(3時間) 
第5回
線形時不変システム 
予習:テキスト30-47ページを読む。指数関数、多項式関数の積分について復習する。(2時間)
復習:①配布資料の内容を自分の言葉で要点にまとめる。②例題2.1、2.2を自分で解く。(3時間) 
第6回
フーリエ級数 
予習:テキスト48-61ページを読む。空間ベクトルについて復習する。(2時間)
復習:①配布資料の内容を自分の言葉で要点にまとめる。②例題3.1、3.2を自分で解く。(3時間) 
第7回
フーリエ変換 
予習:テキスト61-82ページを読む。複素数の極座標表示について復習する。(2時間)
復習:①配布資料の内容を自分の言葉で要点にまとめる。②例題3.3-3.6を自分で解く。(3時間) 
第8回
フーリエ変換の性質
予習:①フーリエ変換の性質について復習する。②部分積分の公式について復習する。(2時間)
復習:①配布資料の内容を自分の言葉で要点にまとめる。②フーリエ変換の応用について考察する。(3時間) 
第9回
ラプラス変換 
予習:テキスト83-94ページを読む。オイラーの公式について復習する。(2時間)
復習:①配布資料の内容を自分の言葉で要点にまとめる。②例題4.2、4.3を自分で解く。(3時間) 
第10回
ラプラス変換の応用 
予習:テキスト94-102ページを読む。RLC回路の微分方程式について復習する。(2時間)
復習:①配布資料の内容を自分の言葉で要点にまとめる。②例題4.4-4.10を自分で解く。(3時間) 
第11回
信号のノルム
予習:テキスト105-114ページを読む。ベクトル演算(加減算、内積)について復習する。(2時間)
復習:①配布資料の内容を自分の言葉で要点にまとめる。②演習(1)、(2)を自分で解く。(3時間) 
第12回
伝達関数による線形時不変システムの表現
予習:テキスト115-127ページを読む。バネマスダンパ系の微分方程式とRC、RL回路の過渡応答を復習する。(2時間)
復習:①配布資料の内容を自分の言葉で要点にまとめる。②一次系と二次系のステップ応答を自分で解く。(3時間) 
第13回
離散システム
予習:ディジタルオーディオ信号についてサンプリング周波数等の規格を調べる。(2時間)
復習:①配布資料の内容を自分の言葉で要点にまとめる。②標本化定理と高速フーリエ変換について考察する。(3時間) 
第14回
総合演習
予習:講義内容について復習する。また配布する問題集を解く。(5時間)
復習:演習内容について誤った問題、分からなかった問題を重点に、テキスト・資料を読み返して復習する。(2時間) 


課題等に対するフィードバック
授業内において、必要に応じて解説等でフィードバックする。
評価方法と基準
演習課題(40%)と期末試験(60%)により総合評価点とする。
総合評価点が60点以上を合格とする。
テキスト
足立修一『信号とダイナミカルシステム』コロナ社(1998年)【ISBN:978-4-339-03302-1】
参考図書
竹内淳『高校数学でわかるフーリエ変換』講談社(2009年)【ISBN:978-4062576574】 
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
システム制御、ディジタル信号処理を学ぶ前に本科目を履修し、信号とシステム解析の基礎技術を修得しておくのが望ましい。システム解析の応用分野として、メカトロニクスでロボットや自動車等の具体事例を学ぶが、システム解析はこれらの基礎的な設計技術であり、併せて学習することを勧める。 
履修登録前の準備
初等関数(正弦波、指数関数)、複素数、微分積分学を復習しておくこと