シラバス情報

授業コード
520556
オムニバス
科目名
分子集積化学
科目名(英語)
Molecular Assembly Chemistry
配当学年
3年
単位数
2単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
水曜2限
対象学科
基_応用,基_環生
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
新倉 謙一
教室
3-225
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
分子間に働く相互作用を理解し、分子が集積化することでいかに機能材料が作られているのかを学ぶ。「材料の機能」と、「分子の性質」を結びつけて理解できるようになることを目標とする。講義では洗剤や化粧品など身近なものを取り上げ、分子構造と機能がどのように結びつくのかを学ぶ。この講義は教員が前で説明して進む講義形式と、配付した資料について自身で調査・考えて発表する形式とを並行して行う。参加者が課題内容を発表する時間もかなり多いのが特徴である。期末試験として最後はそれぞれの参加者全員に論文を発表してもらう。
達成目標1
分子間の相互作用について説明できる。【25%】
達成目標2
分子間相互作用を利用した合成分子設計とそれらの応用について説明できる。【25%】
達成目標3
身の周りの材料を分子という視点で理解できるようになる。【25%】
達成目標4
化学論文・資料を読みすすめ、それらの内容を人に説明する力がつく。【25%】
達成目標5
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
分子間にはたらく力:分子間力の起源・講義のイントロダクション
講義を聞いて、分子間の相互作用にはどのようなものがあるのかを整理すること。(3時間)
第2回
溶液中ではたらく分子間力
1年次に化学の教科書で、分子間の相互作用にどのようなものがあるのかを予習すること(2時間)
第3回
分子認識の化学
ここまでの講義内容をまとめたレポートをA4用紙2ページ以内にまとめて提出すること(5時間)
第4回
超分子化学に関する論文の読み解き方
配布した資料の図表を説明できるようにグループ各人が事前に資料を読んでくること(2時間)
第5回
分子認識に関する資料のグループ発表①
20分程度の発表に備え、十分に準備すること(4時間)。さらに質疑応答で答えられなかった質問に対する解答を次回までにまとめてくること(1時間)
第6回
光応答性の機能材料
事前に配付した資料を読んでから講義に参加すること(2時間)
第7回
ナノテクノロジーを支える分子集積
事前に配付した資料を読んでから講義に参加すること(2時間)
第8回
グループディスカッション:機能性材料に関する発表資料をまとめる。
配布した資料の図表を説明できるようにグループ各人が事前に資料を読んでくること(2時間)
第9回
機能性材料に関する資料のグループ発表②
20分程度の発表に備え、十分に準備すること(4時間)。さらに質疑応答で答えられなかった質問に対する解答を次回までにまとめてくること(1時間) 
第10回
物質の分離・センシングに関する材料
講義内容をもとにプレゼンテーションの資料を作り始めること(3時間)
第11回
高分子ゲルを使った機能材料
講義内容をもとにプレゼンテーションの資料を作ること(3時間) 
第12回
グループディスカッション:医療材料に関する発表内容についてグループ内で資料をまとめる。
配布した資料の図表を説明できるようにグループ各人が事前に資料を読んでくること(2時間)
第13回
医療応用が期待される体機能材料に関するグループ発表③
20分程度の発表に備え、十分に準備すること(4時間)。さらに質疑応答で答えられなかった質問に対する解答を次回までにまとめてくること(1時間)  
第14回
まとめ:分子集積からみる材料設計
総復習をもとに最終的なレポート課題をしっかり行い、提出すること(レポートはグルーブではなく各人提出)。(5時間)


課題等に対するフィードバック
課題は発表してもらうので、その場で良くできている点や、足りない点についてコメントする。
評価方法と基準
毎回ではないが、テキストに従い小テストを行う。また学術論文などをまとめる課題提出も求められる。小テストと課題、講義参加度が50%、そして自分の興味のある学術論文を選び・まとめ・発表する最終プレゼンテーションが50%で評価する。60点以上70点未満はC評価とする。
テキスト
テキスト
超分子化学 (化学の要点シリーズ) 木原 伸浩 (著), 日本化学会 (編集)
共立出版 (ISBN-13 : ‎ 978-4320044630)
その他必要に応じて資料を配付する。
参考図書
1. 荒木孝二・明石満・高原淳・工藤一秋著 「有機機能材料」、東京化学同人 (ISBN,9784807909353)
2. 菅原 正 (編集)・木村 榮一 (編集), 「超分子の化学 (化学の指針シリーズ)」 、裳華房(ISBN-10: 4785332263)
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
応用化学科の基礎となる有機化学・高分子化学・物理化学などの講義内容を材料設計という応用につなげるための橋渡しとなる講義である。講義では配布した資料を読み取り・調査し、グループでまとめて人に説明するための基礎力をつける。これは4年生の卒業研究を進める際の基礎となる。
履修登録前の準備