シラバス情報

授業コード
520561
オムニバス
科目名
構造力学・演習Ⅳ
科目名(英語)
Practical Structural Mechanics Ⅳ
配当学年
3年
単位数
3単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
水曜3限、水曜4限
対象学科
建_建築_Aコース
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択必修科目
担当者
箕輪 健一
教室
2-276
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
本講義では、現在の建築構造解析・設計の基礎を理解するために、建築構造解析・設計で必須となっているマトリクス法をについて理解し、建物の安全性や設計の健全性を的確に判断できるようになる。また、建築構造分野を専門とするにあたって必須の知識となる塑性論、建築振動論について、その成り立ちを修得するとともに、演習でその構成や利用方法を実践することで身に付けることを目的とする。 
達成目標1
・マトリクス法の基礎を理解し、平面トラス構造や剛接骨組構造の解法を説明できる。【40%】
達成目標2
・塑性論を理解し、上下界の定理による構造物の崩壊荷重の算出方法を説明できる。【30%】
達成目標3
・振動論を理解し、建築構造物の固有値解析法や時刻歴応答解析法を説明できる。【30%】
達成目標4
達成目標5
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
マトリクス法の概要
マトリクス法に関する基本事項を各自復習し、マトリクス法を用いた計算例を調査すること。(2時間)
第2回
剛性マトリクスと座標変換
フックの法則および行列の計算法について復習しておくこと。また、具体的な事例を用いて剛性マトリクスについて復習し、3次元の座標変換について調査すること。(2時間)
第3回
マトリクス法による平面トラス構造の解法
平面トラス構造の応力や変形の算出法について復習しておくこと。また、マトリクス法を用いて変形量を算出できるようになるよう復習すること。(2時間)
第4回
マトリクス法による剛接骨組構造の解法
剛接骨組構造の応力や変形の算出法についてしておくこと。また、マトリクス法を用いて変形量を算出できるようになるよう復習すること。(2時間)
第5回
有限要素法の基礎
有限要素法の各要素を復習するとともに、有限要素法を用いた計算例を調査すること。(2時間)
第6回
弾性と塑性
弾性と塑性の違いについて予習すること。また、一般的な建築構造材料の弾性と塑性について復習すること。(2時間)
第7回
降伏モーメントと全塑性モーメント
曲げ応力度について復習しておくこと。また、降伏モーメントと全塑性モーメントを算出できるようになるよう復習すること。(2時間)
第8回
仮想仕事法と上界定理
構造物の崩壊について予習しておくこと。また、上界定理による塑性解析ができるようになるよう復習すること。(2時間)
第9回
モーメント分配法と下界定理
下界定理による塑性解析ができるようになるよう復習すること。(2時間)
第10回
建物の振動モデルと1自由度系の自由振動
ニュートンの運動の3つの法則について復習すること。特に、第2法則について重点的に復習しておくこと。(2時間)
第11回
1自由度系の減衰と定常振動
身近にある振動を減衰させる機構について調査しておくこと。また、自由振動と定常振動の算出ができるようになるよう復習すること。(2時間)
第12回
2自由度系の自由振動と固有値解析
1自由度系と多自由度系の違いについて調査すること。また、行列や行列式の基礎について復習しておくこと。(2時間)
第13回
多自由度系の強制振動
地震被害を受けた建築構造物の被害の様子について調査すること。また、多自由時系の運動方程式がたてられるよう復習すること。(2時間)
第14回
直接積分法とモーダルアナリシス
固有モードについて復習しておくこと。時刻歴応答解析ができるようになるよう復習すること。(2時間)


課題等に対するフィードバック
提出された課題等は添削(採点)して返却をする。返却方法については課題ごとに授業内で説明を行うので、内容を必ず復習すること。
評価方法と基準
毎回の演習(30%)+ 期末試験(70%)
期末試験と演習の結果に基づいて総合得点を求め、60点以上を合格とする。
テキスト
適宜、プリントを配布する。
テキスト:構造力学研究会『建築構造力学 下』理工図書(2011年)【ISBN:978-4844607809】
参考図書
参考図書:柴田明徳『最新耐震構造解析 第3版』森北出版(2014年)【ISBN:978-4627520936】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
これまでの構造力学系科目で学んだ知識を発展させ、塑性論や建築振動論を学修する。「構造力学・演習Ⅰ」および「構造力学・演習Ⅱ」で学んだ内容を修得していることが前提となる。
構造設計の実務で最も多用される有限要素法を学ぶにあたり基礎となる科目である。エンジニアリングとして理解すべき取得すべき知識を集めた、構造計算を理解するために基本となる科目である。 
履修登録前の準備
「構造力学・演習Ⅰ」および「構造力学・演習Ⅱ」の単位を取得していること。また、「構造力学・演習Ⅲ」の単位を取得していることが望ましい。