シラバス情報

授業コード
520827
オムニバス
科目名
構造計画
科目名(英語)
Structural Planning
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
木曜2限
対象学科
建_建築_Aコース,建_建築_Lコース
コース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
上田 学、箕輪 健一
教室
5-203
実務家教員担当授業
担当教員の上田は、建築物の構造設計、躯体監理および耐震診断に関する実務経験を有する。その経験を活かし、構造設計の役割や重要性、構造設計の実例等を説明する。
授業の目的と進め方
構造設計の目的、構造技術の歴史、建築物の形態と構造の関係を、実例を中心に学ぶ。実例調査、文献調査および机上実験を主体的に行い、建築における構造の役割と仕組みを理解することを目的とする。 
達成目標1
建築における構造の役割、構造設計の意義を説明できる。 【10%】
達成目標2
建築の歴史における構造技術の変化・変遷を説明できる。 【10%】
達成目標3
建築物の形態と力の流れを理解し、説明できる。【20%】
達成目標4
構造材料の特徴を理解し、構造種別および構造形式と関連付けて説明できる。【20%】
達成目標5
建築物の構造計画上、望ましい条件と望ましくない条件を把握できる。 【20%】
達成目標6
建築物の構造設計で考慮すべき性能を列挙し、適切な構造計画を立案できる 。【20%】
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
構造計画とは
建築における構造の役割
授業内に提示する参考文献を購読し、構造設計の意義と役割についてまとめる。(2時間) 
第2回
構造の歴史(1)
古代から近世の建築と構造
建築史の様式による時代区分において、各時代の代表的な建築物の構造技術の特徴をまとめる。(2時間) 
第3回
構造の歴史(2)
近代建築と構造技術者の世界
近代以降に活躍した構造技術者の名前、経歴と関係する建築物を調べる。(2時間) 
第4回
構造の歴史(3)
自然災害と法律、建築が壊れるとき
日本で過去に発生した自然災害(地震、台風、大雪)の名称と被害の概要を調べる。(2時間) 
第5回
建築物に作用する力
荷重・外力の種類と大きさ
建築物に作用する荷重・外力の種類と、建築基準法における規定をまとめる。(2時間) 
第6回
構造材料と構造種別
構造材料の特徴と構造種別の特徴を、関連付けてまとめる。(2時間) 
第7回
構造形式と部材の配置
耐震構造の代表的な構造形式とその特徴、制振構造および免震構造の特徴をまとめる。(2時間) 
第8回
部材に生じる力と部材断面
建築物の構造を構成する部材の主な形状を、構造種別ごとにまとめる。(2時間) 
第9回
地盤と基礎の計画
身近な地域の地盤情報やハザードマップを調べ、可能となる構造計画を考察する。(2時間) 
第10回
平面の構造計画
不整形な平面形状、大空間構造
大空間建築物の実例を調べ、採用されている構造形式の特徴をまとめる。 
第11回
立面の構造計画
地下階を有する建築、高層建築
超高層建築物における構造計画上の留意点をまとめるとともに、実例を調査する。(2時間) 
第12回
トラスコンテスト(1)
ルールの説明、トラス構造の形式
トラス構造の主な構造形式をまとめ、部材に生じる力の種類と大きさの関係を調べる。(2時間) 
第13回
トラスコンテスト(2)
トラスの構想、トラスの製作
トラスコンテストに使用するトラス模型を製作し、コンセプトシートを作成する。(2時間) 
第14回
トラスコンテスト(3)
載荷実験の実施
トラスの載荷実験を実施し、崩壊に至った要因を考察し、改善案を作成する。(2時間) 


課題等に対するフィードバック
課題で正答率が低かったものについては、授業内で解説の時間を設ける。
評価方法と基準
課題提出物(100%)により評価し、60点以上を合格とする。
テキスト
プリントを配布する。
参考図書
川口衛ほか『建築構造のしくみ−力の流れとかたち(第2版)』彰国社(2014年) [ISBN-13: 978-4395320158]
日本建築学会『構造入門教材 絵でみるちからとかたち』日本建築学会(2013年) [ISBN-13: 978-4818922303]
M・サルバドリーほか『建築の構造』鹿島出版会(1968年)[ISBN-13: 978-4306030817]
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
構造系科目の入門に位置付けられる科目であり、1年生・春学期に開講される「学科探求セミナーA」における、構造系の講義内容の発展的な内容となる。また、2年生以降に開講される構造力学科目で学修する事項の、基礎的な内容を含んでいる。
履修登録前の準備
建築雑誌や実際の建築物をよく見て、その構造原理を観察する習慣をつけること。