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教員名 : 櫛橋 康博
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授業コード
520949
オムニバス
科目名
センサ計測工学
科目名(英語)
Sensor Instrumentation Engineering
配当学年
2年
単位数
2単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
月曜3限
対象学科
先_ロボ
コース
科目区分
専門科目
必選の別
選択科目
担当者
櫛橋 康博
教室
3-226
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
システムが内界センサや外界センサからの情報を取り込み、処理して動作を決定する過程で、データの取り込みや雑音の低減、分析が必要となる。本科目では、ロボットに関係の深い電気信号を利用した計測を中心に、物理量の電気信号への変換、生体情報の検出、アナログ信号処理、標本化、標本化によって得られた離散データ列を演算することによる信号処理の手法について学ぶことを目的とする。
達成目標1
物理量を電気信号としてシステムに取り込むために必要な要素と構成について理解できる。【30%】
達成目標2
センサ信号を増幅することの必要性と具体的な設計方法を理解できる。【15%】
達成目標3
システムに取り込む過程で混入・発生する雑音や誤差発生要因とその対策方法について理解できる。【15%】
達成目標4
生体情報の計測方法について理解できる。【20%】
達成目標5
ディジタルデータの取り扱いや演算方法について理解できる。【20%】
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
測定と計測
予習:SI単位系および「原器」について調べておく。(1時間)
復習:有効数字の取り扱いについて復習しておく。(1時間) 第2回
直接測定、間接測定と測定誤差
予習:直接測定と間接測定について意味を調べておく。(1時間)
復習:誤差に関連する用語についてまとめておく。(1時間) 第3回
トランスデューサーとしてのセンサーデバイス
予習:センサについて5種類以上調査し、センシング対象となる物理量と変換後の電気的な量についてまとめておく。(2時間)
第4回
センサーコンポーネント
予習:フォトリフレクターおよびPSD測距センサーの原理について調査しておく。(1時間)
復習:センサーコンポーネントの出力様式について復習しておく。(1時間) 第5回
センサ回路
予習:フォトトランジスターを使った回路について調査する。(1時間)
復習:センサーの種類とそれぞれに必要な回路構成についてまとめておく。(2時間) 第6回
オペアンプ回路(1)
電圧の測定と内部インピーダンス 理想オペアンプと回路設計法 予習:抵抗の直列回路について復習しておく。(1時間)
復習:出力回路と入力回路の内部インピーダンスの組み合わせにおいて、伝達される電圧の低下が少ない組み合わせと伝達されるパワーの損失が少ない組み合わせについて復習しておく。(1時間) 第7回
オペアンプ回路(2)
差動増幅回路 予習:オペアンプ回路の計算手順についてまとめておく。(1時間)
復習:差動増幅回路となる抵抗の組み合わせについて復習しておく。計装アンプについて回路の構成をノートに清書しておく。(2時間) 第8回
信号の増幅と雑音
予習:雑音の発生源について調査する。(2時間)
復習:周期的に発生する雑音の除去方法、ランダムに発生する雑音の除去方法についてまとめておく。(1時間) 第9回
AD変換と標本化
予習:AD変換の原理について復習しておく。(1時間)
復習:標本化についてしっかりとまとめておく。(1時間) 第10回
エリアシング誤差とその対策
予習:エリアシングについて調べておく。(2時間)
復習:アンチエリアシングフィルタの諸元は何によって決定されるのか確認しておく。(1時間) 第11回
バイオセンシング(1)
生体電位導出用電極と表面電位計測(脳波、筋電、心電図) 予習:ボルタの電池について調べておく。(1時間)
復習:電極インピーダンスの影響を受けにくくするための工夫についてまとめておく。(1時間) 第12回
バイオセンシング(2)
光や電波による生体計測 予習:分子の違いや状態の変化による光の吸収波長について調べておく。(2時間)
第13回
学修度確認試験
予習:これまで学んだことについて復習しておく。(2時間)
復習:解けなかった箇所について再度学修する。(2時間) 第14回
ふりかえり・総括
予習:確認試験で間違った内容を再確認しておく。(1時間)
復習:これまで学んだことを確認し制御工学とのつながりを意識して整理しておく。(1時間) 課題等に対するフィードバック
課題は添削等して返却するので復習に利用すること。
評価方法と基準
課題(30%)、学修度確認試験(70%)を合算した結果が60点以上を合格(C評価以上)とする。
テキスト
計測システム工学の基礎(第4版)、松田康広,西原主計、 森北出版、2020年
ISBN 978-4-627-66444-9 参考図書
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
本科目は、電気的な計測を中心にしているため、「電子工学概論」、「電子回路」などのエレクトロニクス系の科目に続く科目と位置づけられる。また、「ロボット開発実験Ⅰ」とも連動しており、実験で製作するロボットに搭載されるセンサやAD変換回路についての解説を本科目で行う。コンピュータによる数値演算を行うために情報の取り込むところまでを中心に取り扱うため、制御系科目の前提知識を得る科目とも位置づけられる。
履修登録前の準備
「電子回路」を履修しておくことが望ましい。
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