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教員名 : 末吉 雄二
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授業コード
521084
オムニバス
科目名
生徒指導論
科目名(英語)
Lecture on Student Guidance
配当学年
2年
単位数
2単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
水曜4限
対象学科
基_応用,基_環生,先_ロボ,先_情報,先_データ
コース
科目区分
教職科目
必選の別
教職科目
担当者
末吉 雄二
教室
5-602
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
学生は学修を通して、生徒の人格を尊重し個性の伸長を図りながら、社会的資質や行動力を高めることを目指して的確に教育活動ができるようになる。また、生徒に対して基本的生活習慣を身につけさせることや問題行動の防止について理解し、適切な判断や対応ができるにようになる。学生が人としてのあり方・生き方を自らも人間としての資質を磨くために、課題に対応できる能力・態度を身につけることができるようになる。
達成目標1
教員としての資質向上を図る基礎段階で具体的には、「読み」、「書き」、「発表」の要素を毎時間毎に実践することができる。【30%】
達成目標2
今学校で起こっている生徒指導に関する教育情報について常に関心をもち、その課題解決策を積極的に考えることができる。【30%】
達成目標3
グループ討議や家庭課題など自主的に学ぶ姿勢を身につけることができる。【20%】
達成目標4
教員として目指すために、規則正しく授業を受けることで模範的な言動や積極的な受講姿勢ができる。【20%】
達成目標5
達成目標6
達成目標7
アクティブラーニング
ディスカッション
○
ディベート
○
グループワーク
○
プレゼンテーション
○
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
現在、学校現場(教育委員会を含め)において課題となっている事柄を各自調べ、その原因と対応について教員の立場でレポートして他の学生と協議をおこない、自己の見方や考え方を高める。
様々な生徒指導に関係する用語を1つ調べ、その意味や現象あるいは法的対応についてまで調べ発表する。 授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
はじめに
(1)この授業に関するオリエンテーション(教職履修カルテの作成と提出について) (2)生徒指導の意義と原理 (3)生徒指導の課題 今まで経験した中・高において、生徒指導に関する課題を事前にふり返り、その対策を事前に学修すること。(2時間)
自己の課題を発見し改善策を復習すること。(1時間) 第2回
生徒指導の原理
(1)人間観と自己理解 (2)生徒指導の意義、課題、理論 教育課程における生徒指導の意義 (3)各教科や道徳教育、総合的な探究の時間、特別活動における生徒指導の意義 頭髪指導に関する課題を取り上げ、道徳教育との相関性を事前に学修すること。(2時間)
生徒指導の意義を理解し、各教科との関係を復習して重要性を整理すること。(1時間) 第3回
人格理論と発達理論
(1)親の養育態度と児童虐待 (2)自我の形成過程 (3)発達理論 (4)自己実現理論と環境論 事前に遅刻に関する原因を様々な要因に拡大して調べ学修に臨むこと。(2時間)
家庭教育の重要性を演習すること。(1時間) 第4回
集団指導と個別指導の意義
(1)集団指導と個別指導のバランス (2)グループダイナミクス 不登校に関する話題を事前に学修すること。(2時間)
集団の中でも個別指導も可能であることを復習すること。(1時間) 第5回
生徒全体への指導
(1)問題行動の時代的推移 (2)反社会的行動と非社会的行動 (3)生徒の自己存在感への指導 (4)組織的対応と関係機関との連携(チームによる支援、教職員の役割) 若年者の喫煙指導に関する話題を事前に学修しておくこと。(2時間)
反社会的問題行動と非社会的問題行動の要因を整理して対応策を復習しておくこと。(1時間) 第6回
ホームルーム担任の生徒指導
(1)守秘義務と説明責任 (2)ホームルーム経営 (教師の人間性と信頼感、あり方・生き方) (3)基本的な生活習慣の確立 (4)校内規律への指導(学級崩壊) (5)安全に関わる指導 自転車に関する道路交通法について、どのような事例があるか事前に調べておくこと。(2時間)
交通安全指導(自転車)に関する方法と現在の課題を整理しておくこと。(1時間) 第7回
教育相談
(1)教育相談の意義 (2)カウンセリング理論 (3)様々なカウンセリング (4)カウンセリング技法 (5)教育相談の手法、学校不適応の指導 ADHD、LDについて事前に調べ学修をしておくこと。(2時間)
あなたがその生徒に対応すると仮定し事例を整理して課題演習を復習すること。(1時間) 第8回
個別の課題を抱える生徒への指導
(1)いじめ問題への対応 (2)いじめ防止対策推進法を読み解く、いじめに対する措置(文部科学省通知) (3)いじめ相談事例 いじめに関する法令を事前に調べておくこと。(1時間)
いじめの相談事例をもとに各自解決できる力量(自己が満足できるまで)となるまで復習しておくこと。(2時間) 第9回
いじめ問題への対応(演習)
事例へのグループ討議と発表および意見交換 いじめ問題への背景を探る メールといじめに関する話題を事前に調べ、その解決策を学修すること。(2時間)
グループ討議で進行がスムースに運ぶためにはあなたの役割はどうだったか。反省をして次に備えておくこと。(1時間) 第10回
生徒指導に関係する法制度
(1)校則について (2)生徒への懲戒権と出席停止措置 (3)体罰の禁止と教員の服務事項 学校における盗難に関する法的問題を事前に学修しておくこと。(1時間)
教員の服務について、法的根拠をもう一度調べて整理しておくこと。(2時間) 第11回
学校へ保護者等からのクレーム対応
(1)保護者等からの苦情対応に関する基本方法 (2)家庭訪問時の留意点 (3)面談の心得 学校騒音や粉塵問題に関する苦情について、あなたの考えを事前に整理しておくこと。(2時間)
なぜこれらの問題が生じてくるのか。防止策はあるのか復習しておくこと。(1時間) 第12回
生徒指導と学校経営
(1)生徒指導計画と校内指導体制(チーム学校) (2)組織における教師集団の共通理解、生徒指導主任や学年主任の役割 10回でも扱ったが、体罰に関する話題を整理して学修すること。(1時間)
校内組織をまとめるにはどうするか。自己の考えを整理しておくこと。(2時間) 第13回
課題発表
(1)生徒指導に係る重要用語調べ(授業で扱わなかった語句)結果発表、質疑応答 (2)最近話題となっている生徒指導に関する問題調べの結果をもとにグループ討議、発表、質疑応答、さらに課題解決策を探る 事前に課題が出されているので、様々な見方で深く整理しておくこと。(2時間)
グループ討議で進行がスムースに運ぶためにはあなたの役割はどうだったか。分かりやすく伝えることができたか等反省をしておくこと。(1時間) 第14回
まとめ
(1)今までの学修振り返り (2)授業への取組に対する自己評価と改善 (3)個別発表 14回の「生徒指導論」授業において、授業や授業達成目標に関する自己の取組を事前にふり返ること。(2時間)教員としての適格性について自己診断を実施すること。(1時間)
課題等に対するフィードバック
①毎回の課題については、授業始めに自グループ(4人)の中でまとめてきたものを各自で発表する。②それぞれが発表したものをグループでよりよい内容にまとめ、指示された4つのグループの代表者が
全体の中で発表する。 ③その内容のポイントを授業者が板書する。 ④発表したグループの内容を比較して、さらによい意見があったら発表の機会とする。 ⑤最終的に、授業者が学生から発表されていない内容があればプラスして、課題の全般について指導し て理解を求める。 評価方法と基準
期末試験結果60点、毎回の課題への取組・提出で計最大20点を付与、発表は計最大10点を付与する。家庭学習課題は最大10点を付与する。これらの合計点が60点の学生の場合はC評価とする。
(専門的知識・技能や実践的技術力および豊かな人間性と社会性の観点別評価を含む) 課題については、授業の中で講評や返却をおこない、フィードバックをする。 テキスト
『生徒指導提要』 文部科学省
出版社:教育図書 ISBN978-4-9912898-0-4 参考図書
『中学校学習指導要領』(平成29年3月告示)【ISBN978-4-8278-1-1461-3】
『高等学校学習指導要領』(平成30年3月告示)【ISBN978-4-8278-1-1478-1】 (文部科学省) 『中学校学習指導要領解説』(平成29年3月告示) 『高等学校学習指導要領解説 総則編』(平成31年3月告示) (文部科学省) 『初任者研修資料』東京都および埼玉県教育委員会編 ※新聞記事を活用 科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
1年生における「教職論」を学んだ後に受講することが望ましい。3年生の「教育実習Ⅰ」、「特別支援教育」、4年生における「教育実習Ⅱ」「教育実習Ⅲ」、「教職実践演習(中・高)」等においても生徒指導の理論と実践事例は役立つ。また、最新の教育情報に対する自分の考え方を確立し、文章や口頭で表現できることが必要である。
履修登録前の準備
中学校や高等学校において発生している生徒指導事案を調べ、指導の妥当性について考察しておくこと。あわせて教員になるため、志望の動機をまとめて整理しておく。
新聞や雑誌等を活用しながら最新の教育情報を入手し熟読しておくこと。 |