シラバス情報

授業コード
521108
オムニバス
科目名
基礎化学実験Ⅱ
科目名(英語)
Basic Chemistry Laboratory II
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
木曜1限、木曜2限
対象学科
基_環生
コース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
大澤 正久、飯塚 完司、伴 雅人、内田 祐一
教室
実務家教員担当授業
担当教員の大澤、伴、内田は、研究所等において科学研究開発の実務経験がある。その経験を活かし、卒業研究の場で応用できる実験器具・装置の使用実例を扱う。
授業の目的と進め方
自然科学を学ぶ上で実際に観察や実験を行うことは重要である。本授業では、専門的化学実験への導入編と
して、実験に対する基本的作法を身につけると同時に、装置、器具、薬品に関する正しい知識と取扱い、
注意深い観察力、判断力を養うことを目標にする。各テーマの最終日に行う演習問題を通して実験の背景を
確認する。計4つのテーマで構成されており、3週ずつ全てのテーマを受講する。
達成目標1
専門的化学実験を行うために必要な基礎知識を身に付け、実践できるようになる。【20%】
達成目標2
安全のための知識を修得する。: 実験を行う服装、廃液処理、非常時の対応【20%】
達成目標3
薬品に関する知識を修得する。: 名称、分子式、可燃性、劇・毒物【20%】
達成目標4
使用する装置に関する知識を修得する。: 紫外可視分光光度計及び pHメーターの原理・使用法【20%】
達成目標5
データ処理に関する知識を修得する。: モル数の計算、モル吸光係数の計算【20%】
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
ガイダンス:授業の進め方と安全教育 【大澤、伴、内田、飯塚】
事前準備として、シラバス及びテキストを熟読し、各
実験課題の目的と意義を理解しておくこと(1.5時
間)。自分の所属グループ及び、各実験課題の実施場
所を把握すること。安全のための知識を復習し、次週から始まるテーマのテキストをよく読んでおくこと(2時間)。
第2回
光と色Ⅰ:光と色の関係、色の三原色と光の三原色、紫外可視分光光度計の使用方法 【飯塚】
事前準備として、光の三原色、色の三原色について調
べておくこと(1時間)。課題として、授業内で扱った光の波長と色の関係を復習すること(1時間)。
第3回
光と色Ⅱ:スペクトルの補正【飯塚】
事前準備として、エクセルを用いて自在にグラフを書けるように練習しておくこと(1時間)。課題として、授業で測定した各スペクトルを用いて、補正ができるように復習しておくこと(1時間)。
第4回
光と色Ⅲ:透過率スペクトルと吸光度スペクトルの測定 【飯塚】
事前準備として、過去2週に行った実験データを整理
すると共に、紫外可視分光光度計の原理と使い方をま
とめておくこと(1時間)。課題として、3週分の実験内容をレポートにして提出すること(3時間)。また、次週からの実験課題についてテキストを読んでおくこと(1.5時間)。
第5回
水溶液中の鉄の定量Ⅰ:標準溶液の調製と検量線の作成 【内田】
事前準備として、紫外可視分光光度計の原理・使用
法、並びにモル吸光係数の計算方法について復習して
おくこと(2時間)。課題として、キレート化合物
(配位化合物)およびその構造的特徴につい
て復習すること(1.5時間)。
第6回
水溶液中の鉄の定量Ⅱ:濃度未知溶液の定量実験 【内田】
事前準備として、溶液の濃度と吸光度の関係、及び検
量線について調べておくこと(1.5時間)。課題とし
て、エクセル上で行う線形近似について復習すること
(2時間)。
第7回
水溶液中の鉄の定量Ⅲ: 原理の説明とレポート作
成 【内田】
事前準備として、過去2回に行った実験データを整理
すると共に、金属を含むキレート化合物の特徴、並び
に分析化学におけるキレート化合物の役割について調
べておくこと、(2時間)。課題として、次週からの
実験課題についてテキストを読んでおくこと(1.5時
間)。
第8回
金属イオンの定性分析Ⅰ:金属陽イオンの種類と性
質 【大澤】
事前準備として、塩素イオンによって塩化物として沈
殿する陽イオン、硫化物イオンによって沈殿する陽イ
オンについて調べて置くこと(1.5時間)。実験で使用
した試薬の名称及び分子式を復習すること(2時
間)。
第9回
金属イオンの定性分析Ⅱ:未知の試料の分析 【大
澤】
事前準備として、前回行った実験操作を復習し、テキ
ストの系統分析の手順をよく読んでおくこと(1.5時
間)。課題として、未知の試料分析で行った操作手順
をノートにまとめておくこと(2時間)。
第10回
金属イオンの定性分析Ⅲ:背景の説明とレポート作
成 【大澤】
事前準備として、過去2回に行った実験データを整理
し、未知試料中の陽イオンの決定方法を整理しておくこと(2時間)。課題として、未知試料の分析の結果を自己評価し、また次週からの実験課題についてテキスト
を読むこと(1.5時間)。
第11回
緩衝溶液Ⅰ:緩衝溶液とは? 【伴】
事前準備として、化学実験Ⅰで行った「中和滴定」の
復習を行い、緩衝溶液とは何か?、について調べてお
くこと(2時間)。課題として、ルシャトリエの原理
を利用し緩衝溶液を説明出来るよう復習すること(1.5
時間)。
第12回
緩衝溶液Ⅱ:緩衝溶液の製作 【伴】
事前準備として、緩衝溶液の仕組みが使われている?
体内の反応について調べておく(2時間)。課題として、実験で使用したpHメーターの原理・使?法を復
習すること(1.5時間)。
第13回
緩衝溶液Ⅲ:背景の説明とレポート作成 【伴】
事前準備として、過去2回に行った実験データを整理
すると共に、化学Ⅰ・Ⅱのテキストの『理工系のため
の化学入門』の第10章3「水素イオン濃度とpH」、
5「中和滴定」を読んでおくこと(2時間)。課題と
して、次週からの実験課題についてテキストを読むこ
と(1.5時間)。
第14回
実験全体のまとめとレポート講評
事前準備として、授業内で行った四つの実験課題につ
いて演習問題を含めた復習を行う(2時間)。課題と
して、実験を通して獲得した知識を座学(化学Ⅰ・
Ⅱ)の学修に活かせるよう対応する教科書の章を確認
すること(1.5時間)。


課題等に対するフィードバック
提出されたレポートは、授業中に説明する要求事項(必要事項)が全て書かれているかを細かくチェックし、不備がある場合には、授業中に説明するような方法で返却するので、全て修正の後、定められた期限までに再提出すること。合格したレポートは返却しません。
評価方法と基準
平常点、及び各テーマの最終日に行う演習問題と課題レポートにより総合的に評価する。4つのテーマをそれぞれ100点満点で採点し、その平均点が60〜69点を「C評価」とする。ただし全てのテーマにおいて60点以上が必要である。毎週出席することは当然であり、さらに、授業中に指示されたようにレポートをまとめ、期限までに提出しなければならない。
テキスト
テキストの購入方法に関しては担当教員の指示に従うこと。
参考図書
クオータ科目【化学Ⅰ・Ⅱ】のテキスト, 井上 正之 (著) 『理工系のための化学入門』 裳華房 (2013年)[ISBN-13: 978-4785330958]
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
環境生命化学科が指す「確かな化学の知識と経験に裏づけられた幅広い視野と、産業や技術の変化に対
応できる柔軟な適応能力」を獲得するためには、「知識」と「技術」をバランスよく習得する必要が
ある。本授業は主として「技術」を習得するための科目と位置づけている。デュプロマポリシーの「実践的技術力」に対応する。
履修登録前の準備
シラバスをよく読み、各課題の予習・復習を行うこと。また、実験テキスト及び化学Ⅰ・Ⅱのテキストを利用し関連箇所を事前学修しておくこと。