シラバス情報

授業コード
521109
オムニバス
科目名
生命工学実験基礎
科目名(英語)
Basic Biotechnology Laboratory
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
月曜3限、月曜4限
対象学科
基_環生
コース
科目区分
専門科目
必選の別
必修科目
担当者
佐野 健一、芳賀 健、植木 雅志
教室
実務家教員担当授業
担当教員の佐野・植木は、生物工学に関する研究開発等の実務経験がある。その経験を活かし、特に微生物学実験・細胞生物学実験・分子生物学実験などに関して実践的なテーマや実例を授業で扱っている。
授業の目的と進め方
本科目では、生物を材料として使われる基本的な実験方法、装置・器具の取り扱い方、データの処理方法を習得するとともに、得られた結果を分かりやすくレポートにまとめる方法を身に着けることを目的としている。
達成目標1
微生物実験で用いられるグラム染色や顕微鏡観察の方法を修得する【20%】。
達成目標2
植物化学実験で使用される植物に対する化学物質の影響を調べるためのバイオアッセイ方法を修得する【20%】。
達成目標3
分子生物学実験で使用されるDNAやRNAの抽出方法および制限酵素処理の方法を修得する【20%】。
達成目標4
細胞生物学実験で用いられる染色体の観察方法を修得する【20%】。
達成目標5
各実験を通して、実験結果をまとめる方法を修得する【20%】。 
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
実験をはじめる前に実験の注意点、実験の心構えなどについて、過去の他大学での事故事例を含め学修する。また、実験の基本的な流れ、準備、実験、後片付け、データ処理、レポート作成について学修し、次週からの実際の実験に備える。
実験をはじめる前に必要な準備事項について、よく確認しておくこと。実験とデータの取扱について理解しておくこと(3時間)。 
第2回
微生物実験(1)基本操作とアルコール発酵について学修する。
実験の注意点や心構えを良く復習すること(2時間)。身の回りで用いられているアルコール発酵について調べておくこと(2時間)。 
第3回
微生物実験(2)グラム染色と顕微鏡観察について学修する。
微生物実験の基本操作を復習すること(2時間)。グラム染色の仕組みと顕微鏡の操作方法を調べておくこと(2時間)。
第4回
微生物実験(3)微生物実験で得られた結果を使って、レポートの作成方法を学修する。
グラム染色と顕微鏡の使用方法について復習すること(2時間)。微生物実験で得られた結果をまとめておくこと(2時間)。 
第5回
植物化学実験(1)培地作成と播種方法について学修する。
微生物実験のレポートについて、教員やTAのコメントに従って修正し、期限までに完成させておくこと(2時間)。植物に用いられる培地の組成を調べておくこと(2時間)。
第6回
植物化学実験(2)バイオアッセイ方法を学修する。
植物の培地作成と播種方法について復習すること(2時間)。生物に対する化学物質の効果を調べる方法を調べておくこと(2時間)。
第7回
植物化学実験(3)植物化学実験で得られた結果を用いて、図の作成方法を学修する。
バイオアッセイ方法を復習すること(2時間)。植物化学実験で得られた結果をまとめておくこと(2時間)。
第8回
分子生物学実験(1)DNAの抽出方法と定量方法について学修する。
植物化学実験のレポートについて、教員・TAのコメントに従って修正し、期限までに完成させておくこと(2時間)。DNAの抽出方法と定量方法を調べておくこと(2時間)。
第9回
分子生物学実験(2)DNAの制限酵素処理と電気泳動について学修する。
DNAおよびRNAの抽出方法と定量方法を復習すること(2時間)。DNAの制限酵素と電気泳動の仕組みを調べておくこと(2時間)。
第10回
分子生物学実験(3)分子生物学実験で得られた結果を用いて、レポートの作成方法を学修する。
DNAの制限酵素処理と電気泳動について復習すること(2時間)。分子生物学実験で得られた結果をまとめておくこと(2時間)。
第11回
細胞生物学実験(1)植物細胞を用いて、細胞と原形質流動の観察方法を学修する。
分子生物学実験のレポートについて、教員・TAのコメントに従って修正し、期限までに完成させておくこと(2時間)。植物を用いた細胞の観察方法と原形質流動について調べておくこと(2時間)。
第12回
細胞生物学実験(2)染色体の観察方法を学修する。
細胞の観察方法と原形質流動について復習すること(2時間)。細胞の核に存在する染色体の観察方法について調べておくこと(2時間)。
第13回
細胞生物学実験(3)細胞生物学実験で得られた結果を用いて、レポートの作成方法を学修する。
染色体の観察方法を復習すること(2時間)。細胞生物学実験で得られた結果をまとめておくこと(2時間)。
第14回
演習およびまとめ:第2-13回までの内容を中心に、データ処理法などについての演習とよりよいレポート作成法について学修する。
細胞生物学実験のレポートについて、教員・TAのコメントに従って修正し、期限までに完成させておくこと(2時間)。第2-13回までの実験内容を確認しておくこと。疑問点などを予めまとめておくこと。未完成のレポートがあれば完成させること。(2時間)


課題等に対するフィードバック
レポートは、コメント、修正指示を併せて返却する。
評価方法と基準
実験報告書 100%。科目合格の基準は、すべての実験テーマを受講し、期日までにレポートを提出、担当教員が指示する再提出期限までに、指示された加筆修正を済ませたレポートを再提出すること。それらの評価により、60点以上で合格とする。
テキスト
生命工学実験基礎担当教員が準備する 『生命工学実験基礎』オリジナルテキスト
参考図書
・デイヴィッド・サダヴァ (著)、 丸山 敬 (翻訳)、 石崎 泰樹 (翻訳)『カラー図解 アメリカ版 新大学生物学の教科書 第1巻 細胞生物学』講談社(2021年)【ISBN:978-4-06-513743-7】

・デイヴィッド・サダヴァ (著)、 丸山 敬 (翻訳)、 石崎 泰樹 (翻訳)『カラー図解 アメリカ版 新大学生物学の教科書 第2巻 分子遺伝学』講談社(2021年)【ISBN:978-4-06-513744-4】
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
環境生命化学科におけるライフサイエンス系の最初の実験科目である。生物系の実験で用いられる基礎的な実験方法、装置・器具類の取り扱い方法、データのまとめ方、レポートの作成方法を学ぶので、3学年秋学期の「応用生物工学実験」やライフサイエンス系の卒業研究に役立つ科目である。また、生物系の学科専門科目で扱う内容も含んでおり、実験を通してその理解を促す。
履修登録前の準備
参考図書などを読み、生命科学の分野で使用される専門用語の意味を調べておくこと。