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教員名 : 数学教員
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授業コード
52Q3M4
オムニバス
科目名
応用解析
科目名(英語)
Applied Analysis
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度春学期
曜日時限
火曜3限、金曜3限
対象学科
基_機械,基_電電,基_電情,基_応用,基_環生,先_ロボ,先_情報,先_データ,建_建築_Aコース,建_建築_Lコース
コース
科目区分
共通教育科目
必選の別
選択科目
担当者
数学教員、柳下 稔
教室
3-321
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
自然科学の法則や工学における現象を表現し、解析するために用いられる、ベクトル解析、複素関数論、微分方程式について学習する。工学をより深く学びたい学生に対して、各分野の基本概念を理解するとともに、基礎的な計算技法を身に付けることを目的とする。講義を中心とした授業を行い、小テスト後は SharePoint を通して理解度の確認を行う。
達成目標1
ベクトル関数を理解し、その導関数と積分を計算できる。
スカラー場とベクトル場が区別でき、勾配、発散、回転が計算できる。 【20%】 達成目標2
線積分と面積分を理解し、計算できる。 【15%】
達成目標3
複素数の絶対値と偏角を理解し、極形式に直すことができる。 【10%】
達成目標4
複素関数を理解し、正則関数の導関数を求めることができる。 【10%】
達成目標5
複素積分を理解し、計算できる。また、それを応用して展開公式を理解し、求めることができる。 【15%】
達成目標6
常微分方程式とその解について理解し、変数分離形、同次形、1階線形などの微分方程式の解を求めることができる。 【15%】
達成目標7
2階定係数線形微分方程式を理解し、その一般解を求めることができる。 【15%】
アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習
授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
(ベクトル解析)
ベクトル関数の微分と積分 【授業前】空間ベクトルの基本ベクトル表示と成分表示を確認しておくこと。また、1 変数関数 f(x) の導関数、不定積分、定積分を確認し、理解できなかった事項をノートに記しておくこと。(1時間)
【授業後】ベクトル関数とその導関数、不定積分、定積分について確認し、授業中に解いた問題を解き直すことで知識の定着に努めること。(1時間) 第2回
(ベクトル解析)
スカラー場の勾配 小テスト(1回目) 【授業前】「数学」(第1回)で学習した多変数関数の偏導関数を確認しておくこと。また、空間ベクトの大きさと内積、単位ベクトルを確認し、理解できなかった事項をノートに記しておくこと。(1時間)
【授業後】スカラー場とその勾配について確認し、授業中に解いた問題を解き直すことで知識の定着に努めること。(1時間) 第3回
(ベクトル解析)
ベクトル場の発散と回転 【授業前】ナブラ演算子∇の意味を確認し、復習しておくこと。また、空間ベクトルの外積の定義を確認し、理解できなかった事項をノートに記しておくこと。(1時間)
【授業後】ベクトル場の発散とベクトル場の回転が意味するものを確認し、授業中に解いた問題を解き直すことで知識の定着に努めること。(1時間) 第4回
(ベクトル解析)
線積分 小テスト(2回目) 【授業前】ベクトル関数の導関数を復習しておくこと。また、空間における直線のベクトル方程式を調べておくこと。そして、原点を中心とし半径が r の円周上の点の座標を三角関数によって表現できるようにしておくこと。理解できなかった事項はノートに記しておくこと。(1時間)
【授業後】線積分が意味するものを確認し、授業中に解いた問題を解き直すことで知識の定着に努めること。(1時間) 第5回
(ベクトル解析)
面積分、 ガウスの発散定理、 ストークスの定理 【授業前】空間内の平面上の点 P における法線ベクトルとはどのようなベクトルを表しているか、調べておくこと。また、「数学」(第7回、第8回)で学習した2重積分を復習しておくこと。理解できなかった事項はノートに記しておくこと。(1時間)
【授業後】面積分が意味するものを確認し、授業中に解いた問題を解き直すことで知識の定着に努めること。(1時間) 第6回
(複素関数論)
複素数の計算、 複素数平面(絶対値と偏角) 小テスト(3回目) 【授業前】複素数の四則演算(和、差、積、商)について確認しておくこと。また、xy 平面上の点 P(x、y) の極座標 (r、θ) 表示を確認しておくこと。理解できなかった事項はノートに記しておくこと。(1時間)
【授業後】複素数の基本演算と極形式について確認し、授業中に解いた問題を解き直すことで知識の定着に努めること。(1時間) 第7回
(複素関数論)
正則関数 【授業前】1変数関数 f(x) について、その導関数 の定義を確認しておくこと。また、「数学」(第1回)で学習した2 変数関数 f(x、y) の偏導関数を復習しておくこと。理解できなかった事項はノートに記しておくこと。(1時間)
【授業後】関数の微分可能性と正則関数について確認し、授業中に解いた問題を解き直すことで知識の定着に努めること。(1時間) 第8回
(複素関数論)
複素積分 小テスト(4回目) 【授業前】 (x(t)、y(t))、 (a ≤ t ≤ b) で表されるような点の集まりは曲線を表すことを確認し、特に線分と円周はどのように表現できるかを確認しておくこと。理解できなかった事項はノートに記しておくこと。(1時間)
【授業後】複素平面上の曲線とその曲線上での線積分について確認し、授業中に解いた問題を解き直すことで知識の定着に努めること。(1時間) 第9回
(複素関数論)
コーシーの定理、 コーシーの積分表示、 グルサーの定理 【授業前】複素平面上の円周を z(t) = x(t) + iy(t) の形で表現できるように復習しておくこと。また、 正則関数の定義を確認しておくこと。理解できなかった事項はノートに記しておくこと。(1時間)
【授業後】正則関数に対する積分定理について確認し、授業中に解いた問題を解き直すことで知識の定着に努めること。(1時間) 第10回
(複素関数論)
複素関数の展開、 留数 小テスト(5回目) 【授業前】「数学」(第3回)で学習した実数値関数 f(x) のマクローリン展開を復習しておくこと。特に、指数関数、三角関数のマクローリン展開を復習しておくこと。理解できなかった事項はノートに記しておくこと。(1時間)
【授業後】テイラー展開、ローラン展開、留数について確認し、授業中に解いた問題を解き直すことで知識の定着に努めること。(1時間) 第11回
(微分方程式)
微分方程式とその解、 変数分離形 【授業前】1変数関数 f(x)(特に、指数関数、三角関数)の導関数を求められるようにしておくこと。また、1変数関数 f(x) (特に、多項式や1/x の場合)の不定積分は求められるようにしておくこと。理解できなかった事項はノートに記しておくこと。(1時間)
【授業後】常微分方程式とその解、変数分離形の微分方程式について確認し、授業中に解いた問題を解き直すことで知識の定着に努めること。(1時間) 第12回
(微分方程式)
同次形、 1階線形、 ベルヌーイの微分方程式 小テスト(6回目) 【授業前】関数記号を理解しておくこと。例えば、 f(x) = x + 1 のとき、f(2x) や f(1/x) はどんな関数を表しているのか理解しておくこと。また、指数関数と対数関数の性質を復習しておくこと。理解できなかった事項はノートに記しておくこと。(1時間)
【授業後】同次形、1階線形、 ベルヌーイの微分方程式について確認し、授業中に解いた問題を解き直すことで知識の定着に努めること。(1時間) 第13回
(微分方程式)
2階定数係数線形同次微分方程式の一般解① 【授業前】整式の因数分解ができるように確認しておくこと。特に、解の公式を用いて因数分解する方法も確認しておくこと。理解できなかった事項はノートに記しておくこと。(1時間)
【授業後】2階定数係数線形同次微分方程式とその補助方程式について確認し、授業中に解いた問題を解き直すことで知識の定着に努めること。(1時間) 第14回
(微分方程式)
2階定数係数線形同次微分方程式の一般解② 小テスト(7回目) 【授業前】微分演算子を用いて微分方程式が記述できるようにしておくこと。理解できなかった事項はノートに記しておくこと。(1時間)
【授業後】2階定数係数線形同次微分方程式の一般解について確認し、授業中に解いた問題を解き直すことで知識の定着に努めること。(1時間) 課題等に対するフィードバック
小テストの実施後は各受講者に小テストの結果が通知されるので、その通知内容に従って必ず復習をすること。
評価方法と基準
7回分の小テストの結果に基づいて総合得点を求め、100点満点中60点以上を合格とする。
テキスト
矢野健太郎・石原繁 『基礎解析学』裳華房 (1993年) [ISBN:978-4-7853-1079-0]
衛藤和文・佐藤弘康・柳下稔・高岡邦行・堀内淳・内藤貴仁 『大学数学これだけは 精選1000問 第2版』 学術図書出版社 (2018年) [ISBN:978-4-7806-0682-9] 衛藤和文・佐藤弘康・柳下稔・高岡邦行・堀内淳・内藤貴仁『大学数学これだけは 精選1000問 解答集 第2版』 学術図書出版社 (2018年) [ISBN:978-4-7806-0683-6] 参考図書
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科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
この科目は、「数学」の後続科目であり、「数学」の単位を修得していることが履修条件となる。工学部生として最低限必要な数学の知識として、「数学」では2変数関数を主とした微分積分学と線形代数学を扱っている。この科目では、先行科目の内容を踏まえ、複素関数論、ベクトル解析、微分方程式を学習する。この科目を履修することにより、工学の各分野で必要となる数学の知識を修得することができる。
履修登録前の準備
「基礎数学I」、「基礎数学II」、「数学」の内容を十分に理解していることが望ましい。授業時間外課題に挙げたキーワードについてテキスト及び指定の問題集で予習を行うこと。
また、Microsoft Teams も活用します。こちらから履修科目のチームに参加申請してください。 |