シラバス情報

授業コード
53Q3P3
オムニバス
科目名
物理Ⅱ
科目名(英語)
Physics II
配当学年
1年
単位数
2単位
年度学期
2025年度秋学期
曜日時限
火曜3限、金曜3限
対象学科
基_機械,基_電電,基_電情,基_応用,基_環生,先_ロボ,先_情報,先_データ,建_建築_Aコース,建_建築_Lコース
コース
科目区分
共通教育科目
必選の別
選択科目
担当者
物理教員
教室
1-206
実務家教員担当授業
授業の目的と進め方
「物理Ⅰ」で取り上げなかった、工学を学ぶ上で必要な「連続体」「波動」「熱力学」「電磁気学」「原子」の基礎を修得することを目的とする。「連続体」は弾性体や流体を扱い、「波動」は数学的記述から光・音などを扱う。「熱力学」では温度、内部エネルギーなど、「電磁気学」では静電現象、電気と磁気、電磁誘導など、「原子」では原子の構造や放射線などについて学ぶ。
達成目標1
「連続体」や「波動」を学ぶ上での基礎にあたる「ばねの力」、「振動」について数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(10%)
達成目標2
「連続体」について数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(30%)
達成目標3
「波動」について数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(15%)
達成目標4
「熱」について数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(15%)
達成目標5
「電磁気」について数式を用いて現象を説明することができ、定量的な計算ができる。(30%)
達成目標6
達成目標7

アクティブラーニング
ディスカッション
ディベート
グループワーク
プレゼンテーション
実習
フィールドワーク
その他課題解決型学習

授業計画
授業時間外課題(予習および復習を含む)
第1回
「ばねの力」、「単振動」を中心に「物理I」での学習内容を振り返る。
小テストにて理解度をチェックする。
(実験映像課題)振動現象を実験の映像で確認し、まとめシートにまとめる。
「連続体」について学ぶ(1)。弾性体について、ひずみや応力などの導入を行う。
授業前にポータルサイトにて公開されるワークシートで「物理I」の内容を振り返り、また、テキスト「工学基礎実験」(以下、実験テキストと呼ぶ)の「2-1.ばね振動による質量の測定」を読み、ばね振動の現象を確認しておくこと。(1時間)
授業後は、実験映像を振り返り、ばね振動の現象を式を用いて説明できるように確認しておくこと。(1時間)
第2回
(実験映像解説)第1回の実験映像について結果を整理する。
「連続体」について学ぶ(2)。弾性体における力と変形の関係を理解し、式で書き表す。
テキスト「工学を学ぶための力学」(以下、テキストと呼ぶ)の第7章を読み、弾性体の性質を確認しておくこと。(1時間)
授業後は、弾性体に関する式を用いた計算ができるように授業内容を振り返り、授業で配られる演習プリントの問題に取り組み理解を深めること。(1時間)
第3回
小テストにて理解度をチェックする。
(実験映像課題)弾性体について、力と変形との間の関係式が成り立っていることを実験の映像で確認し、まとめシートにまとめる。
「連続体」について学ぶ(3)。静止流体について導入を行う。
実験テキストの「3-2.金属線の伸びに対する電気抵抗変化の測定」を読み、実験の内容を確認しておくこと。(1時間)
授業後は、実験映像を振り返り、力と変形に関する式を用いて実験で見た現象を説明できるように確認しておくこと。(1時間)
第4回
(実験映像解説)第3回の実験映像について結果を整理する。
「連続体」について学ぶ(4)。流体について、流速、ベルヌーイの法則などの基本的な性質を理解し、式で書き表す。
テキストの第8章を読み、流体の性質を確認しておくこと。(1時間)
授業後は、流体に関する式を用いた計算ができるように授業内容を振り返り、授業で配られる演習プリントの問題に取り組み理解を深めること。(1時間)
第5回
小テストにて理解度をチェックする。
(実験映像課題)流速、および、ベルヌーイの法則を実験の映像で確認し、まとめシートにまとめる。
「波動」について学ぶ(1)。波動について導入を行い、三角関数、微分などの数学の知識を用いて、波動方程式、正弦波の式を理解する。 
実験テキストの「3-3.流体の実験」を読み、実験の内容を確認しておくこと。(1時間)
授業後は、実験映像を振り返り、ベルヌーイの法則を用いて実験で見た現象を説明できるように確認しておくこと。(1時間)
第6回
(実験映像解説)第5回の実験映像について結果を整理する。
「波動」について学ぶ(2)。音の伝播、波が運ぶエネルギー、定常波などをの波動の基本的な性質を理解し、式で書き表す。
実験テキストの「4-1.クントの実験」の解説を読み、波動を表す式について確認しておくこと。(1時間)
授業後は、波動に関する式を用いた計算ができるように授業内容を振り返り、授業で配られる演習プリントの問題に取り組み理解を深めること。(1時間)
第7回
小テストにて理解度をチェックする。
(実験映像課題)定常波、音の伝播の性質を実験の映像で確認し、まとめシートにまとめる。
「熱」について学ぶ(1)。温度、固体の熱膨張、気体の状態方程式を理解し、式で書き表す。
実験テキストの「4-1.クントの実験」を読み、実験の内容を確認しておくこと。(1時間)
授業後は、実験映像を振り返り、音の伝播の性質を確認しておくこと。(1時間)
第8回
(実験映像解説)第7回の実験映像について結果を整理する。
「熱」について学ぶ(2)。熱力学第1法則、気体の状態変化を理解し、式で書き表す。
内部エネルギー、熱と仕事、熱力学第1法則について調べ、その内容を確認しておくこと。(1時間)
授業後は、熱に関する式を用いた計算ができるように授業内容を振り返り、授業で配られる演習プリントの問題に取り組み理解を深めること。(1時間)
第9回
小テストにて理解度をチェックする。
「電磁気学」について学ぶ(1)。静電現象を理解し、式で書き表す。クーロンの法則をベクトルを用いた式で書き表す。
クーロンの法則、電場について調べ、その内容を確認しておくこと。(1時間)
授業後は、静電現象に関する式を用いた計算ができるように授業内容を振り返り、授業で配られる演習プリントの問題に取り組み理解を深めること。(1時間)
第10回
「電磁気学」について学ぶ(2)。キルヒホッフの法則を通して、電気回路における電荷の保存とエネルギーの保存を理解し、式で書き表す。コンデンサーの仕組みを理解し、コンデンサーが含まれた回路について、電圧、電流が時間とともに変化する場合を微分を用いて理解し、式で書き表す。
キルヒホッフの法則、コンデンサーについて調べ、その内容を確認しておくこと。(1時間)
授業後は、コンデンサーを含む回路の計算ができるように授業内容を振り返り、授業で配られる演習プリントの問題に取り組み理解を深めること。(1時間)
第11回
小テストにて理解度をチェックする。
「電磁気学」について学ぶ(3)。電気と磁気の関係を理解し、式で書き表す。ビオ・サバールの法則をベクトルを用いた式で書き表す。
磁束密度、ビオ・サバールの法則について調べ、その内容を確認しておくこと。(1時間)
授業後は、ビオ・サバールの法則から得られる結果を用いた計算ができるように授業内容を振り返り、授業で配られる演習プリントの問題に取り組み理解を深めること。(1時間)
第12回
「電磁気学」について学ぶ(4)。荷電粒子が磁場から受ける力を理解し、式で書き表す。電磁誘導を微分を用いて理解し、式で書き表す。コイルの自己誘導を理解し、コイルが含まれた回路について、電圧、電流が時間とともに変化する場合を微分を用いて理解し、式で書き表す。
実験テキストの「6-4.荷電粒子に働く力と電磁推進」の原理と解説を読み、内容を確認しておくこと。(1時間)
授業後は、荷電粒子や電流が磁場から受ける力の計算や、電磁誘導に関する計算ができるように授業内容を振り返り、授業で配られる演習プリントの問題に取り組み理解を深めること。(1時間) 
第13回
小テストにて理解度をチェックする。
(実験映像課題)コンデンサーの過渡現象を実験の映像で確認し、まとめシートにまとめる。
「電磁気学」について学ぶ(5)。交流電流について導入を行う。抵抗、コイル、コンデンサーなどが含まれた交流回路における電流と電圧を式で書き表す。
実験テキストの「6-3.コンデンサーの放電と過渡現象」を読み、実験の内容を確認しておくこと。(1時間)
授業後は、実験映像を振り返り、式を用いてコンデンサの放電現象を説明できるように確認しておくこと。(1時間) 
第14回
(実験映像解説)第13回の実験映像について結果を整理する。
「原子」について学ぶ。原子の構造と放射線を理解する。総括として、弾性体、流体の力学、波動現象、熱現象、電気磁気の現象について、理解した内容を整理する。
原子、放射線について調べ、その内容を確認しておくこと。(1時間)
授業後は、第1回からの授業内容を振り返り、内容を再度確認すること。(1時間)


課題等に対するフィードバック
小テストの実施後は各受講者に小テストの結果が通知されるので、その通知内容に従って必ず復習をすること。
評価方法と基準
奇数回の授業中に行う小テストによって、単元ごとに理解度チェックを行う。この理解度チェックの結果を集計し、100点満点中60点以上を合格とする。
テキスト
日本工業大学物理研究室『工学基礎実験』学術図書出版社[ISBN-13:978-4-7806-1220-2] (必修科目「工学基礎実験」で使用するテキスト、2023年以前に学術図書出版社から出版されたの日本工業大学物理研究室『工学基礎物理実験』でもよい。)
参考図書
原康夫『第3版 物理学入門 Web動画付』学術図書出版社(2022年) [ISBN-13:978-4-7806-1041-3](「工学基礎物理」で使用するテキスト) ※ Web動画なしの、 原康夫『第3版 物理学入門』学術図書出版社(2015年) [ISBN-13:978-4-7806-0500-6]でもよい
科目の位置づけ(学習・教育目標との対応)
工学分野に必要とされる物理を学び専門分野を学ぶ上での基礎力を身につけるという目標の中で、「物理Ⅰ」の単位を修得後に履修できる選択科目である。「物理Ⅰ」で力学を学ぶとともに身につけた数学的な記述方法を用いて、力学以外の物理分野全般の基礎を修得し、専門科目が理解できる基礎力を得るための科目である。
履修登録前の準備
「物理Ⅰ」の単位を修得していなければ履修することができない。必修科目「工学基礎実験」で使用するテキストを、本授業でも使用する。